いくらかっこいいスポーツカーに仕上がっていても、自分の言うことを聞いてくれないのでは何ともなりません。
スタイルを優先することも、性能を優先することも、それぞれに大切なことだと思っていますが、危険なクルマに乗るわけにはいきません。命あってのスポーツカー・ライフですものね。

基本は自分が安心してアクセルを踏んで行くことのできるクルマ”であることですから、面倒と思っても自分の好みにセッティングすることを怠るわけにはいきません。
それこそが本当のスポーツカーの楽しみ方であり、必要不可欠な『チューニング』だと思います。
index  ■出来の悪いクルマの方が、親しみを感じてしまう?!
 ■チューニングとカスタマイズの違いは・・・!?
 ■エンジンを“ミッドシップ”に搭載するメリットとは?!
 ■スポーツカーは“スーパースポーツ仕様”が面白い?!
 ■庶民のフェラーリ「フィアット X1/9」は やっばり素敵です!!
 ■ミッドシップのスポーツカーは“甘く危険な香り”がする!?
 ■スポーツカーを理解して もっと楽しく走ってみよう!!
 ■自分だけのスポーツカーを手に入れて楽しもう!!
 ■スパルタンなスポーツカーで走りを楽しみませんか!?
 ■あなたなら クーペ or オープン、どちらを選びますか?!
 ■「ランチア ストラトス」からスポーツカーを学ぼう!!
 ■“カフェレーサー”を目指して楽しみませんか?!
 ■最新のオートバイから考えさせられること?!
 ■自分に合ったサスペンションを手に入れよう!?
 ■「typeR」を目指してチューニング&カスタマイズしよう!?
 ■スポーツカーを運転することは“ファッション”です?!
 ■ストリートを存分に楽しめるマフラー!!
 ■あなたなら、クーペ?!それともロードスター?!
 ■車高を下げるとカッコイイのだけれど・・・?!
 ■スポーツカーのセットアップについて考えてみよう
 
■出来の悪いクルマの方が、親しみを感じてしまう?!
私にとって今も憧れるスポーツカーといえば「ランチア ストラトス」ですが、そのリニューアル版ともいえるモデルが現在販売されています。
それを手がけているのは『MAT/マニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノ』という少量生産のカスタムビルド・メーカーで、左の画像のようなスタイリッシュなスポーツカーを製作しています。

リニューアル版の「ランチア ストラトス」は『ランチア』が作っているわけではありませんから、ただの「ストラトス」になるわけですが、このクルマは数年前にワンオフ製作された1台のクルマが元になっています。
当時も市販化の話があったそうですが、『フェラーリ』という壁が立ち塞がっていたらしく実現しなかったということでしたが、今年になって発表されたんです。

このリニューアル版の「ストラトス」は2010年にワンオフ製作されたクルマで、そのデザインを『ピニンファリーナ』が手がけているうえに、希少な「フェラーリ F430スクーデリア」をドナーとしていています。
なので、このクルマを手に入れるためにはドナーとなる「フェラーリ F430スクーデリア」とともに、チューニング費用として50万ユーロ(約6600万円)が必要なりますが、現在手に入れられる「フェラーリ F430スクーデリア」は中古車になるとはいえ2000万円以上することでしょうから、とんでもない価格になってしまいます。

もっとも本物の「ランチア ストラトス」を手に入れようとしたならば、コンディションによっては1億円を越えてしまうかも知れないうえに、古いクルマですから気を遣ってドライビングを楽しまなくてはならないでしょうし、もしも壊れたりしたことを考えると・・・かなりリスクの高い買い物になると思います。
そういった点からすれば、リニューアル版ならば安心して走りを楽しめるうえに、快適な装備も当たり前のように付いていることでしょうから、富裕層の方々には好まれるのかも知れません。

それとは別に「ランチア ストラトス」には数種類のレプリカ・モデルが存在しますから、それを手に入れる方が私は好ましいと思っています。
その費用はリーズナブルとはいえ400万円くらいからということなので残念ながら私には手が出せませんが、オリジナルに近い車体構成+現在の技術で作られたボディであり、さらに現代の出来の良いエンジン(ホンダ製のV6エンジンも選べるらしい?!)を搭載していますから、安心して走りを楽しめそうですよ。

とはいうものの、もともと「ランチア ストラトス」は癖のあるスポーツカーとして有名ですから、レプリカ・モデルといえどオリジナルに近いものであればあるほど癖のあるフィーリングが残っているでしょうから、たとえ扱いやすいエンジンを搭載していたとしても、ある程度の覚悟が必要になる可能性が高いと思います。。
そう考えると、リニューアル版の「ランチア ストラトス」は高価ながらも、一般のクルマ好きでも普通に楽しめるスポーツカーと言えるのは間違いありませんね。


新型のクルマが登場するたびに性能が上がって、それとともに乗り易く、さらに快適に走れるようになっていくわけですが、それは本当に喜ぶべきことでしょうか?!、そもそもスポーツカーの楽しさというのは何なのでしょうね?!
確かに性能や快適さを第一に考えたならば最新のクルマが望ましいのかもしれませんが、少なくとも純粋にスポーツカーの好きな人間にとっては違うような気がします。

スポーツカーに求めるものは人それぞれでしょうし“速さ”は大きな魅力になると思いますが、速く走ることができれば楽しいというわけではないと思いますから、それはあくまでも魅力の1つにしか過ぎないと考えます。
もしレースに出て勝つつもりであれば当然のことながら速いクルマを選ぶと思いますが、自分なりにレースを楽しみたいと思っていたり、ストリートで走ることを楽しみたいと思っているのであれば、速さよりも大切にしたいことがあると思います。

そんな大切にしたいものの1つが“乗り味”だと思っているのですが、この点については何が正しいとか、何が良いということはわかりません。
それは人それぞれに好みがあり、人それぞれに求めるものが違うと思いますから、乗り味の感じ方も千差万別になりますから・・・。

仮にクルマの調子がイマイチであっても、それなりに味のあるフィーリングを持っていたならば許せるかもしれませんし、これから調子を上げていくことが楽しみになるかもしれませんから、現状のイマイチさだって乗り手としては面白いと感じられるかも知れません。

そうやって考えると、クルマの楽しさというのは“そのクルマが好き”だということが大前提にあって、そのうえで好きなクルマと一緒に過ごせる時間を楽しめることが最大の魅力になるのではないかと思っています。
だとするならば、スタイル抜群の出来の良い優等生タイプのクルマに憧れるのも事実ですが、それよりも、少しくらい出来が悪くても“個性的な魅力や輝くような特徴を持つクルマ”の方が、そのクルマとかかわることでの楽しさを強く感じさせてくれるのではないかと私には思えてしまいます。


最新のメカニズムによって高い性能を持ち、スタイルも良く、さらに快適な空間を併せ持っているスポーツタイプのクルマに乗ってみたいと思うこともありますが、そこに私の望んでいる“クルマの楽しさ”があるかどうかは疑問です。
きっとそれなりに楽しめると思うのですが、残念ながら私たちの乗っている「ホンダ ビート」や「マツダ AZ-1」とは別の次元のものではないかと思いますし、逆に言えばそういうものしか味わえないのではないかと考えています。

私はクルマと一緒に走りたいのであって、クルマに助けてもらいたいとは思っていませんから、お節介なアシストは一切必要ないと考えていますし、できればクルマと対話しながらドライビングを楽しみたいです。
もちろんそのクルマは自分なりに仕上げたスポーツカーであって欲しいと思いますし、クルマ同様に乗り手側もチューニングやカスタマイズ(=学習やトレーニング)を施して、その性能をより引き出せるようにしたいと思いますね。

クルマに何を求めているのか?!によって意見が分かれることでしょうが、大好きになったクルマ≒スポーツカーだからこそ、性能よりも乗り味やフィーリングといったものを重視してしまいます。
私の場合は、ついつい濃い味を求めてしまってHE゙AT SPRINTに乗っているわけですが、乗るたびに走る楽しさを味わわせてくれる良き相棒に感謝するばかりです。

今時のクルマには今時のクルマの魅力があると思っていますが、それは私の欲しいものではありません。
私としては、少しくらい不満があるようなクルマの方が付き合っていて楽しいのではないかと思っていますし、そこから少しづつでも進歩&改善(本当は改悪かも知れません?!)していけるようなレベルのクルマの方が面白いと思います。
これはオートバイにとっても同じことを考えていて、“乗って楽しい”というのは本当に大切なことだと思います。

決して「ランチア ストラトス」のことを出来の悪いスポーツカーだとは思っていませんが、スタイリングも性能もすべてをひっくるめて最新のスポーツカーと比べたならば、癖があるとか乗りにくいとかカッコ悪いとか・・・いろいろあるように思えます。
しかしながら、そういった出来の悪さがあるからこそ、より親近感が持てて好ましく感じられるのもスポーツカーの魅力ではないかと思っています。

“ナンバー1”ではなく“オンリー1”を目指して、スポーツカー&スポーツバイクを楽しみたいですね♪[2018.12.15]
■チューニングとカスタマイズの違いは・・・!?
クルマやオートバイの好きな方にとって、チューニングやカスタマイズは当たり前のようにやっていることと思います。
それは“自分の好みに合った仕様にすること”であり、愛車への思い入れや愛情表現の1つだと考えています。

とはいうもののチューニングとカスタマイズは同じものではありませんで、似ていても違うものだということを理解して欲しいと思います。
大雑把な言い方をすれば、チューニングは“改良”であり、カスタマイズは“改悪”などと考えられているようですが、あながち間違っていないように思っています。

そこでチューニングとカスタマイズの違いを考えてみたいと思います。


チューニングとは、車両の持つ性能や性質を引き上げることを意味するところが大きいと思いますが、それとともに本来の意味である“調整・調律”が含まれていると考えています。
その意味からすれば、性能を上げながらもバランスを取るようにも取れますし、乗り手に合わせたセッティングなんていうこともイメージできますね。

カスタマイズとは、車両の持つ性能や性質とは関係なく、乗り手の好みやこだわりなどを具現化して楽しむことだと考えていますが、その手段や方法は様々であり、独特の個性を主張すべく行われれています。
面白いのは車両の持つ性能を下げてしまうことになろうとも、何よりも乗り手が望むことを自由に行っているところが大きな意味を持っているように思います。

だからといってチューニングはOKで、カスタマイズはNGというわけではなく、私としては(表現があまり良くありませんが)“たとえ改悪になろうとも自分の好みのスタイルで楽しむ”ことの方が大切だと考えているんです。


チューニングという言葉で思い浮かべることは“レース”だと思いますが、そこでは誰よりも速く走ることが要求されますから、車両の性能を大幅に引き上げなければなりません。
それでエンジンや車体・足回りなどを総合的にチューニングして性能を上げることとともに、その高められた性能の100%を乗り手が引き出しやすくすることも大切なことです。

だからこそ不必要なものを取り去って必要なものだけを残すという徹底した軽量化や、より高い性能を発揮させるための工夫がたくさん詰め込まれ、まるで戦闘機のようにも思えますが、だからこそ魅力的に見えて、強さや美しさが感じられるのだと思いますね。


競い合うことを目的とするならばチューニングは必要不可欠であるとともに最も重要なことになりますが、ストリートにおいては競い合うことだけが目的ではないでしょうから、それぞれに好きなスタイルで楽しむことができます。
走りを重視するならばチューニングをうまく取り入れることが好ましいですし、外観のカッコよさを追求するならばドレスアップも欠かせませんし、自分だけの世界観を表現したいならば必要なことを施すのも悪いことではないと思います。

ストリートにおいては、乗り手が楽しく気持ち良く走ることこそが本来の目的だと思いますから、そのためにはカスタマイズが必要不可欠なものになります。
たとえそれが少なからず性能を下げることになったとしても仕方のないことと割り切ることができるでしょうし、それよりも“お気に入りのスタイル”で乗ることの方を優先してしまうと思います。


何がチューニングで何がカスタマイズなのか?!は決まっていないと考えていますが、たとえ同じことをやっていたとしても方向性が違ことがあると思います。
例としてエンジンの排気量を上げることは性能を引き上げることなのでチューニングの1つといえますが、エンジンの発生するトルクを増大させて乗りやすくすることが目的ならば乗り手の好みに合わせたカスタマイズともいえますから、チューニングでもありカスタマイズでもあります。

最初に“チューニングとカスタマイズは似て異なるもの”だと書きましたが、競い合うことを目的としないのであればチューニングはカスタマイズの1つとして楽しむことができると思います。
だからこそ、もっと自由なスタイルでクルマやオートバイを楽しむことをおすすめしたいですね。

私の愛車はHE゙AT SPRINTHE゙AT HOPPERも個性的だと思っていますが、どちらも私の好みや乗り方・走り方に合わせてチューニング&カスタマイズした結果です。
あくまでも“自分のスタイル”で楽しんでいるんですよ♪[2018.07.15]
■エンジンを“ミッドシップ”に搭載するメリットとは?!
フォーミュラカーを含めた後輪駆動のレースカーでは、エンジンを運転席の直後=“ミッドシップ”に搭載することが理想的なレイアウトだと言われていますが、その半面でクルマのセッティングが難しくなることも知られています。
“機敏な運動性能”と“効率の良いトラクション”を得られることがエンジンをミッドシップに搭載する大きなメリットだと考えられていますが、それを上手くコントロールできるようにするのは容易ではないようです。

私たちの乗る「ホンダ ビート」や「マツダ AZ−1」も、同じようにミッドシップのレイアウトでエンジンを搭載していますが、残念ながらその目的や理由はやや異なっています。
「ホンダ ビート」や「マツダ AZ−1」の場合には、ミッドシップの利点は大いに活かされているものの、スタイリングの自由度や商品性を優先したパッケージングといわざるをえません。
言うなれば“スポーツカーの雰囲気を楽しむための工夫の1つ”だと考えられますが、スポーツカーの好きな者としては残念に思えるところですね。

とはいうもののエンジンをミッドシップ搭載していることは事実であり、その恩恵を受けて高いスポーツ性能を発揮させることができるのが「ホンダ ビート」や「マツダ AZ−1」の魅力ですから、言い換えれば“スポーツカーになれる素質を持っているクルマ”と言うことができます。
だからこそノーマルで乗るなんて勿体無いと思ってしまいますが、何よりも“こういうクルマ”に出会うことができて本当に良かったと思います。


「ホンダ ビート」も「マツダ AZ−1」もオリジナルのままでも素敵なスポーティカーだと思っていますが、決してスポーツカーとは言えないと思いますし、スポーツドライビングを満喫できるだけのパフォーマンスを備えているとは思えません。
このクルマをスポーツカーとして乗ろうとするならば、それなりに手を入れなければならないと考えてますが、せっかくならば乗り手の好みや乗り方・走り方に合わせたチューニング&カスタマイズを施して、より自分に合ったスポーツカーに仕上げて乗っていただきたいと思います。

私としてはミッドシップのクルマの運動性能やコントロール性を左右する【ボディ剛性アップ】にこだわっていますが、それはクルマの動きを知ること・感じることにつながっています。
ひとえに“ボディ剛性”といってもピンとこないところがあると思いますが、くれぐれも間違えないで欲しいのが“剛性”と“剛性感”の違いで、あくまでも違うものだということです。

私が目指す【ボディ剛性アップ】とは、ボディの剛性を上げることにより『ステアリングインフォーメーション』を高めることとともに、乗り手に意思に間髪入れず反応するボディを手に入れることです。
それによって“クルマを活かすドライビング”ができるようになることを目指しており、オートバイやレーシングカートに乗るようなシャープでダイレクトなフィーリング&乗り味を体感して欲しいと考えています。

フロントが軽く重量物が車体中央付近に固まっているミッドシップのレイアウトでは、優れた回頭性や旋回性が得やすく、それとともにエンジンがリヤタイヤの直前に位置することから高いグリップが得られます。
このミツドシップの利点を最大限に活かせるのはスポーツカーとして乗ることだと思いますから、「ホンダ ビート」や「マツダ AZ−1」でのドライビングを楽しむためには“スポーツカー化”をおすすめしたいんです。

「ホンダ ビート」も「マツダ AZ−1」もFR車に近いドライビングフィールを持っていますから、それほどミッドシップの悪癖に驚かされることなく楽しむことができると思いますから、そういうところもありがたいことだと感じています。


話は変わりますが、数年前のある雑誌の中で「ポルシェ 911」と「ポルシェ ボクスター」をベースにしたレースカーを乗り比べている記事がありましたが、なかなか興味深い内容でした。
その「ポルシェ 911」はメーカーが作ったGT選手権仕様のレースカーをベースに仕上げたクルマであり、もう一方の「ポルシェ ボクスター」はオリジナルで製作したGT選手権仕様のレースカーでオリジナルとはかけ離れた別物のクルマでしたが、その軍配は後者に上がりました。
とはいうものの、その勝敗よりも、それぞれの個性の違いがとても面白いものだったんです。

どちらのクルマも運転席よりも後部にエンジンを搭載していることは同じなんですが、「ポルシェ 911」はエンジンをリヤオーバーハング(後輪軸の後)に搭載しており、「ポルシェ ボクスター」はエンジンをミッドシップ(後輪軸の前)に搭載しています。
この違いだけならば、レースカーとしてのポテンシャルは明らかに「ポルシェ ボクスター」の方が有利だと思えますが、実際にはそうともいえません。

「ポルシェ 911」と「ポルシェ ボクスター」のトラクション性能は明らかに高いのですが、「ポルシェ 911」のトラクション性能は「ポルシェ ボクスター」を上回っていて、それを活かした走りをするば「ポルシェ 911」に勝機があります。
ただし加重変動(加重移動ではありません)を起こしやすい「ポルシェ 911」の方が、かなり乗りにくいとは思いますが・・・。

先にお話した2台のレースカーを走り比べてみると、S字コーナーのような中速セクションならば運動性能に優れたミッドシップにエンジンを搭載する「ポルシェ ボクスター」が圧倒的に有利ですが、低速コーナーや高速コーナーにおいてはトラクション性能の高いリヤオーバーハングにエンジンを搭載する「ポルシェ 911」の方が実際には速いんです。
これは加重移動を上手く利用したドライビングの成果であり、優れたドライビング技術を持っているからこそ可能になることですが、そのクルマの個性を活かすことができるならばコースによっては必ずしもミツドシップのクルマが有利なわけではないということです。
当たり前のことながら、ミッドシップのクルマであってもトラクションを得る難しさを痛感させられますね。


同じようなことが「ホンダ ビート」と「マツダ AZ-1」にもいえると思います。
運動性能においては高いコーナーリングスピードを発揮できる「ホンダ ビート」ですが、そのパワーとトラクションを活かした走りにおいては「マツダ AZ-1」は驚くべき性能を発揮します。

あくまでもチューニングを施されたスポーツカーでの話しになりますが、エンジンの搭載位置がより後方でやや高いところにあってミッドシップらしくないと言われることもあった「マツダ AZ-1」ですが、それを活かした走りができたならば“驚くほどのトラクションカー”として楽しむことができるでしょう。

私は以前からミッドシップのスポーツカーは運動性能こそが最大のメリットだと決め付けていましたが、最近になってトラクション性能の大切さを知ることができ、それによって今までとは少し違う走り方を目指すようになりました。
ことの始まりは『ステアリングインフォーメーション』を最大限に活かしたドライビングを目指していたことですが、いくら速いコーナーリングができたとしても、立ち上がりでリヤタイヤをグリップさせることができなければコーナーを速く脱出できませんからね。

私が履いているタイヤでは大してグリップ力を期待できませんが、それゆえにタイヤの持つグリップ能力を上手く引き出すことができたならば、速いコーナーリングが可能になるわけです。
ということは、走りのトレーニング用のタイヤとしては今のタイヤも悪くないと思っていますし、もっと感覚を磨いてタイヤのグリップを上手に発揮させることができたならば、さらに楽しい走りができるようになると思っています。


ここで、先に少し触れた“加重移動を上手く利用したドライビング”について、ちょっぴりお話します。
エンジンをミッドシップに搭載したクルマでは、クルマの重量は駆動輪があるリヤ側に大きく配分されることになり、効率良くトラクションを得られることが大きな魅力なります。
その半面でフロント側は軽くなってシャープな回頭性をも与えられることになりますが、その軽さゆえにフロントタイヤにきちんと加重を乗せてやらなければ曲がらないという欠点も併せ持っています。

フロント側がとても軽いということは加重移動を自ら積極的に行い、その加重をコーナーの途中まで維持させることができなければスムーズなコーナーリングはできません。
ヒルクライムのように上り坂を速く走ろうとした場合には、特にそれが重要になります。

逆にダウンヒルのように下り坂を走る場合には、ミッドシップのクルマといえど常にフロント側に加重がありますから、誰にでも曲がりやすく感じられると思います。
しかしながら油断は禁物です。下り坂ではスピードコントロールがとても難しくなりますから、コーナーに進入する速度に注意しないと大変なことになってしまいますよ。


自動車メーカーは“エンジンをミッドシップに搭載したクルマ”の運動性能を活かしたスポーツ系の乗用車を作りたいと思っているようですが、皮肉なことに出来上がってくる市販車というのは“安全性を重視しすぎて運動性能を抑えたクルマ”になってしまうのがほとんどのようです。
それほどに“エンジンをミッドシップに搭載したクルマ”のセッティングは難しいようなのです。

かつては運動性能を高めるためにホイールベースを短く設計することもあり「ランチア ストラトス」では2180mmと驚くべき数値でしたが、これは「ホンダ ビート」よりも100mm短く、さらに「マツダ AZ-1」よりも55mm短いんです。
それにより状況によってはクルマの動きがシャープすぎるようになってしまう場合もありますから、現在の傾向としてはホイールベースを伸ばして安定方向にセッティングすることが多くなっています。

幸か不幸か?!「ホンダ ビート」や「マツダ AZ-1」は高い運動性能を与えられていますから、それを活かさないわけにはいきませんよね。
せっかくエンジンをミッドシップに搭載しているのですから、あなたの好みや乗り方・走り方に合わせたチューニング&カスタマイズを施してスポーツカーとして楽しんでいただくことをおすすめしたいと思います♪[2018.10.28]
■スポーツカーは“スーパースポーツ仕様”が面白い?!
今は車検が切れて走ることができないHE゙AT SPRINTですが、やはり走れないと寂しいものがあります。
なので、なんとか今年の春には復活したいと思っています。

そのためには今のうちに必要な整備をしておかなければならないのですが、店の中に置いてあるとはいえ、めっぽう寒さに弱い私にはこの時期の作業は辛いものがあります。
とはいうものの、まずは取り外してあるフロントのナンバープレートを取り付けなければなりませんから、今日から手をつけ始めました。

ナンバープレートを取り付ける位置はフロントバンパーの上の方になり、うちの製品「クールナンバーステー」を取り付けたのと同じような位置になる予定です。
なので“カッコいい”とは言い辛い?!のですが、ナンバープレートがあってもたっぷりとラジエターに新鮮な空気が入りますから、今までと同じように、いつでもガンガン走れると思います。


私のクルマHE゙AT SPRINTはサーキットを走ることを楽しむために作ったクルマではなく、純粋なオープンスポーツカーとして作りました。
そのスタイルこそレースカーに近いものはありますが、『ケーターハム スーパーセブン』や『ジネッタ G4』のようなスパルタンなスポーツカーを気取ったつもりなんです。

内装を取っ払ってしまって、さらに快適装備がほとんど無くなってしまった現状を考えるとレースカーと変わらないわけですが、何よりもこのクルマの方向性がクルマの性格に色濃く現れていますから、試しに乗っていただいた方が理解していただけることでしょうね。
フロントガラスがなくなって走行風による影響が大きいことを除けば、乗り味はスポーツカーとしてチューニング&カスタマイズした『ホンダ ビート』と大差はないと思いますから、意外と乗りやすいと思いますよ。

フロントガラスがないことも、軽量になっていることも大きな魅力になっていると思っていますが、何よりも注目して欲しいのはボディ剛性の高さです。ノーマルの2倍以上!?と思える高剛性ボディは一枚岩のようにドッシリとしていて、このクルマに乗られた方を驚かせると思います。
何のためにこんなにボディ剛性を上げたのかというと、それは“どんな走り方をしても壊れることなく、最後の最後まで乗り手の意思に応えられるクルマであって欲しい!!”という願いからですが、そのおかげでコントロール性が大幅に向上しているのは嬉しいことですし、楽しさも倍増しています。

“力の作用・反作用は路面と車体の間で起こる”といわれていますが、路面からの力を受け止めるのはサスペンションではなくボディなのですから、ボディ剛性は高ければ高いほど良いと考えています。
WRC参戦するラリーカーのようにボディ全体をパイプで補強溶接してしまうのが理想的ですが、そのためには大掛かりなボディワークが必要になりますから莫大な費用がかかってしまいます。そこで要所要所を効果的に補強することでボディ全体の剛性を引き上げているのが私のクルマであり、そこから製品化したのが「マッスルフレーム」になります。

もしも剛性アップとともに徹底した軽量化を実施していたならば、“600kg程度の軽量ボディ”を手に入れられたかも知れませんが、そのためには先にあげたようなパイプによる補強溶接が必要になりますから、現状の倍以上のコストがかかってしまいますから私にはできなかったと思います。
鈑金塗装以外のすべてのボディワークを自分自身の手でやっていますから、それにかかった費用を考えると驚くほどリーズナブルに仕上がっていますが、こんな風にやれるのもスポーツカーならではなのかも知れません。

何よりも、私が求めていたのはメンテナンスや維持管理が簡単なスポーツカーですから、ちょっと重いのですが丈夫なステンレスパイプで補強されているボディは、私が考えている“スーパースポーツ仕様のスポーツカー”に合っていると思います。
ステンレスの輝きも好ましいですし・・・。(笑)


“スーパースポーツ仕様”と呼ぶ以上は“スポーツ仕様を超える位置に立つこと”を意味すると思いますが、その点については人それぞれに考え方があると思います。
とはいうものの、そもそも“スポーツ仕様”という言葉自体が曖昧ですから、スーパースポーツ仕様といっても余計に曖昧になるばかりだと思いますが、私としては“純粋に走りを楽しめるスポーツ仕様”だと考えています。

“スーパースポーツ仕様のスポーツカー”に仕上げるにあたっては、それに見合う程度のポテンシャルを与えてやることが必要だと思っていますが、エンジンの性能を引き上げることよりも、走りの性能(運動性やレスポンスなど)を引き上げることを優先したいと思います。
もちろんポテンシャルだけでなくスタイリングにこだわるのも悪くないと思いますが、走りを楽しめることを忘れないでチューニング&カスタマイズを施していただきたい思います。

クルマの性能の100%を引き出すなんていうことは私には永遠のテーマのようなものですが、それでもボディ剛性の高いHE゙AT SPRINTではタイヤのグリップやクルマの動きがわかりやすくなっていますから、オートバイに乗るライダーのような人車一体になったドライビングがやりやすくなっています。
しかしながら、そんなクルマが誰にでも気安く乗れるクルマかといえばそうではなく、実は乗り手を選ぶクルマになってしまうのかも知れませんが、クルマに選ばれるようなドライバーになろうという強い意志で手を伸ばしたならば、意外と近くに寄ってきてくれそうな気がするのですが・・・どうでしょう。


馴染みの峠コースで出会ったライダーの1人は、超スーパースポーツなオートバイ『ドカティ 1198R』に乗っていますが、いつも皮のレーシングスーツを着てバシッと決めているんです。
まだまだ乗りこなせないと口に出しつつも、常にアグレッシブなスポーツライディングに挑んでいくスタイルに好感を持っていますが、少しでもこのオートバイの性能を引き出せるようなライダーになりたいと努力し続けている彼をカッコいいと思っています。

私も同様にアグレッシブなスポーツドライビングに挑んできたつもりですが、もっと工夫と努力を重ねて、自慢の愛車に負けないドライバーに成長していきたいと思います。
ちょっぴり古い年式のスポーツカーは乗り手さえも育ててくれると思っていますが、それも“出来の悪いスポーツカー?!”の魅力の1つだと思いますから、現代のクルマのような余計な装備は欲しくありませんね。(笑)


私のクルマには快適性はありませんし、乗り心地も良いとは言えません。
さらに乗ると妙に疲れますし、たいていの場合は寒いか暑いですし、雨が降るともう大変なことになりますし・・・、それでも乗ると楽しいですし嬉しくなるクルマです。
ミッドシップにエンジンを搭載しているのでエンジン音は嫌というほど耳に入ってきますが、走っているときは自分のために回り続けているエンジンですから、心地良ささえ感じられます。

スポーツカーの大好きな方には、ぜひとも“スーパースポーツ仕様のスポーツカー”をおすすめしたいです。
『ホンダ ビート』や『マツダ AZ-1』をベースにしたならば、軽自動車とは思えないほどのパフォーマンスを味わわせてくれると思いますから、うってつけの存在だと思います。
あくまでも自分流のスタイルを貫いて、夢や憧れに近づけていくのが良いのではないでしょうか。

お気に入りのスポーツカーに仕上げられたならば、コーナーが続く限り楽しさは止らない・・・ですよ♪[2018.01.05]
■庶民のフェラーリ「フィアット X1/9」は やっばり素敵です!!
今から40年近く前に“スーパーカーブーム”というのがあり、高性能なスポーツカーが絶賛される時期がありました。
そのとき私はまだ高校生でしたが、『サーキットの狼』という漫画に夢中になっていたこともあって、スーパーカーやスポーツカーが大好きになりました。

スーパーカーブームとはいえ高価なスポーツカーが私たち庶民に買えるはずがありませんから、私たちにも買えそうなリーズナブルなスポーツカーが好ましく思えていました。
そんな中でも『サーキットの狼』の主人公が乗っていた「ロータス ヨーロッパ」に憧れたものですが、「ポルシェ 914」なんかも好きでしたね。

共通して言えるのは“ミッドシップにエンジンを搭載した軽量スポーツカー”ということですが、抜群のハンドリング&ロードホールディングによって、より高性能なスーパーカーたちにも負けない気がしていました。(笑)
それらのスポーツカーは今でも憧れのクルマであり、街で見かけたりするとついつい目を奪われてしまいます。

とはいうものの「ロータス ヨーロッパ」や「ポルシェ 914」といえども簡単に買えるようなクルマではありませんから、私としてはもっとリーズナブルなクルマを探していて、それで出会ったのが「フィアット X1/9」でした。
FF車のエンジン+ミッションをそっくりそのままリヤ・ミッドシップに搭載した量産スポーツカーで、「トヨタ MR2」のお手本にもなったクルマですが、そのスポーツカーらしいスタイルは「ランボルギーニ カウンタック」などのデザインを手がけている“ベルトーネ”によるものですからスポーツカーらしい美しいスタイリングです。


小型で安価なスポーツカーとしてデビューした「フィアット X1/9」は、当初は1300ccのエンジンからスタートして最終的には1500ccまで拡大されていますが、その時にはフィアットのブランドではなく「ベルトーネ X1/9」として販売されていました。
それでも17年間も長きにわたって販売されていたクルマであり、そのロングセラーぶりは日本では考えられないものですが、その美しいスタイルとミッドシップの乗り味があってこそのスポーツカーではないかと思っています。

ボディサイズは全長3970mm×全幅1570mm×全高1170mmであり、「ロータス ヨーロッパ」とほぼ変わらないサイズだったのですが、66psとかなり非力なうえに980kgとかなり重い車重だったことが悔やまれます。
※前記の数値は1980年式/1500ccのものです。

そのおかげで加速性能等は期待できるものではなかったと思いますが、コーナーリングの性能についてはまさにピュアスポーツということであり、それゆえに“庶民のフェラーリ”と呼ぶジャーナリストさんもいました。
このクルマでのスポーツドライビングに関して言えば、これほど面白いクルマはないというほど、本物のミッドシップ・テイストを持っているクルマなんだそうですよ。

他車流用品をできる限り使用してコストダウンを図っているクルマながら、前後ともに新設計のストラットサスペンションを与えられ、さらに4輪ディスクブレーキをおごっている点に関しては「ロータス ヨーロッパ」にも負けないスポーツカーであったことがわかります。
面白いのはそのパッケージングで、運転席の後にフューエルタンクを置き、助手席の後にはスペアタイヤを積んでいるのですが、このおかげでフロント/ボンネット内に大きなトランクルームを作ることができ、さらにボンネット内に取り外し可能な屋根を納められるようにしてありました。
もちろんリヤにも大きなトランクルームがありましたから、実用的なクルマとしても仕上げられているところがスポーツカーらしくありませんが、それがあったからこそロングセラーになった可能性も考えられますね。

そうした実用性も悪くないとは思いますが、私としてはもう少しスポーツカーらしく走りの性能に凝って欲しかったと思います。
商売上手なメーカーであった『フィアット』が作ると、当時としてはこういうクルマになってしまったんでしょうが、重量物を後ろ側に置きすぎた感がありますから、当然のことながらミッドシップの悪癖は強く現れたのではないかと思います。
それがドライビングの面白さにつながったとも考えられますが、もしも「フィアット X1/9」の車重が800kgくらいに収まっていたならば、もっともっと楽しく走れるスポーツカーになっていたかも知れませんよね。


高校を卒業して12〜13年ほど経ってから私の愛車となったのが初期型の「トヨタ MR2」でしたが、やっと憧れの“ミッドシップエンジン”のクルマに乗れたことが本当に嬉しかったものです。
私にとってはスポーツカーはなんと言っても“ミッドシップ”ですから、ついにそれを手に入れられたと喜んだものです。(笑)
※右の画像は「トヨタ MR2」の1.5Sというモデルで、私はこの“白色”に乗っていました。

「ホンダ ビート」に出会ったのは「トヨタ MR2」に乗っていたころだったと思いますが、そのときは軽自動車なんて眼中にあらず、その後にさらに数年経ってから現在の愛車である「ホンダ ビート」を手に入れることになったわけです。
どうやら私には「フィアット X1/9」とは縁が無かったようで残念ですが、今でも魅力的なスポーツカーの1台です。

パワーやスピードではなく、走り=コーナーリングを楽しめることがミッドシップのスポーツーカーの最大の利点だと思っていますが、エンジンのパワーよりも軽量なボディの方に魅力を感じているのは『サーキットの狼』の影響かも知れませんね。
現在の愛車であるHE゙AT SPRINTでは軽さを手に入れるために快適さを失ってしまいましたが、それでも走り出せば、とても気持ちの良い走りを楽しむことができますから、これはこれで良かったと思っています。

「ホンダ ビート」や「マツダ AZ-1」をスポーツカーとして仕上げたならば、その魅力は「ロータス ヨーロッパ」や「ポルシェ 914」や「フィアット X1/9」にも負けていませんから、自分なりのスポーツカーを楽しんで欲しいと思います♪[2018.01.04]
■ミッドシップのスポーツカーは“甘く危険な香り”がする!?
ミッドシップというのはエンジンの搭載位置を表す言葉で、一般的には“コクピットとリヤタイヤの間にエンジンが搭載されているスタイル”のことをさしていて、スポーツカーの理想のレイアウトだと言われてきました。
しかしながら現代のクルマ作りを考えると、それは正しくもあり、そうではないとも言えるようです。

絶対的な運動性能を追求するならば、大きく重いコンポーネンツを重心点まわりに集めて、それとともに駆動輪のリヤタイヤのグリップを高めるべく十分な荷重を与えることが望ましいわけで、その結果としてエンジンとトランスアクスルをコクピット背後に置くのがレーシングマシンの常識です。
とはいうものの、これは速く走るためだけに作られるレーシングマシンの話であり、エンジンを縦置きに低く搭載することが前提になります。

これがストリートを走るスポーツカーとなれば話が違ってきて、何よりも走らせる楽しさを追求することが重視されることになりますから、必ずしもミッドシップ・エンジンが最良とは言えなくなってしまいます。
それどころかミッドシップ・エンジンだからスポーツカーとしての素性が良いとは言い切れない部分もありますし、ミッドシップ・エンジンだからこそ厄介な部分も出てきてしまいます。


クルマの主要コンポーネンツ(乗員を含む)をどのように配置させるかで運動性能の良さを期待することができるわけですが、何よりも肝心なことは実際にスポーツカーとしてちゃんと走らせる楽しみを得られるのかどうか・・・というところでしょう。
特にミッドシップのスポーツカーではそのドライビングにかなり気を遣わなければならない場合が多く、できるだけ自然に、かつドライバーのわがままをクルマに押し付けないことが大事なポイントになるのではないかと思います。

以前に何度かお伝えしたことがありますが、その基本は“クルマが行きたくなるようにしてやる”ことだと思いますから、クルマの気持ちになってドライビングしてやることが大切なんだと考えています。
それが“クルマと対話すること”であり、“クルマとの一体感”につながるものだと思っているんです。

たとえばコーナーリングにおいて、ターンインでフロントが入ってこなかったり、パワーオンでフロントが外に逃げていったりしたならば、どちらの場合も“アンダーステア”とは言い切れません。
これらはただ単に曲がる動きをうまく作れなかったにすぎず、ドライビングのリズムが崩れたり、またはドライビングそのものが間違っていたり・・・というようなことが考えられますが、どちらにしても自分を省みるしかないのかも知れません。

こんな風にドライバーにある程度の技量を要求してくるのがミッドシップのスポーツカーの悪いところだと思いますが、逆に言えばだからこそ面白い部分であり、何よりもスポーツカーを感じられる部分でもありますよね。
だからこそ、電子制御の先進メカニズムとは縁のない“古いタイプのスポーツカー”が私は大好きです。


ミッドシップのスポーツカーの最大の魅力は運動性能の高さであり、それが走らせる楽しさに直結していると考えていますから、何よりもそれを活かせるチューニングとして【ボディの剛性アップ】をおすすめしています。
それでも『ホンダ ビート』や『マツダ AZ-1』においては、(スポーツカーとしての素性はともかく)ボディ剛性アップを施すことでスポーツドライビングを楽しめるクルマ=スポーツカーに進化してくれるものの、その半面で乗用車としては厄介な面も顔を出してくると思います。
いろいろな場面を考えてみると、ステアリングを切ったとおりに動いてくれるクルマが必ずしも良いというわけではありませんからね。

そのいろいろな場面というのは“ドライバーの技量を超えてしまったような場合”のことになりますが、それをさせないためにはドライバーのチューニングにも頑張って欲しいと思います。
スポーツカーは本来“ドライバーの意図したとおりに動いてくれる存在(クルマ)”でなければならないと思いますし、それを最後の最後までコントロールするのがドライバーの役割(使命)でもあるわけですから、何よりもスポーツカーとドライバーは助け合えるような存在であって欲しいと思います。

そのためには、過度のチューニングやカスタマイズは自己満足だけになってしまいますから、何よりも大切なことは“ドライバーの好みや乗り方・走り方に合った方法を選択する”ことだと考えていますし、そうすることでクルマとの付き合いも濃厚になるのではないかと思いますよ。
特にサスペンションの選択は重要で、クルマの性格さえも変えてしまいますから、よく考えて欲しいと思います。


こんなことを書くと“乗りやすいスポーツカー”を推奨しているように思われるかもしれませんが、残念ながら私はそうではありません。
実はその逆で“甘く危険な香り”のしないクルマなんてスポーツカーじゃない!! と思っているんですよ。(笑)

私の乗りたいスポーツカーはHE゙AT SPRINTそのもので、ドライビングしている自分がいつもワクワクさせられて、乗るたびに手に汗を握るようなことがしばしば起きているわけですが、そういうエキサイティングさが面白いと思っています。
それでも決して出来の良いスポーツカーとして仕上がっているわけではなく、性能よりも自分の気持ちを昂らせてくれることこそが最高のスポーツカーの条件だと思っています。

街乗りがたやすく、ワインディングからサーキットまでも難なくこなせるスポーツカーが当たり前のようになってきましたが、そんな乗り易くて性能の高いスポーツカーが乗りたいわけではありませんので、私は私の望むスポーツカーを追い続けていきたいと思います。
お手本にするのは、やはり「ロータス ヨーロッパ」や「ランチア ストラトス」といった憧れのスポーツカーになるわけですが、より自分の好みに合ったスポーツカーを目指したいですね。

スポーツカーに何を求めるのかは人それぞれですが、“甘く危険な香り”のするスポーツカーはとても面白いと思います♪[2017.01.13]
■スポーツカーを理解して もっと楽しく走ってみよう!!
『ビート』や『AZ-1』をスポーツカーとして乗ることは誰にでもできることですが、そのクルマを自分の思うように走らせることはそう簡単にできることではありませんよね。
スポーツカーに乗る者の誰もが“意のままに走らせてみたいと考えている”と思っていますが、そのためには今よりも一歩前に出る必要があると思います。

スポーツカーとして仕上げられたクルマはスポーツドライビングを楽しめると思いますが、私が何よりもこだわりたいのはちゃんと“スポーツ性”が上がっていることです。
それはチューニングやカスタマイズによって引き上げられるものですが、大切なことはどんな風に仕上げられているのか(=方向性)ではないかと思いますね。

スタイルやパワーなどにこだわるのもスポーツカーとの付き合い方の1つなんでしょうが、小型・軽量のスポーツカーにおいては何よりも“スポーツ性”にこだわってみるのが面白いと思いますが・・・いかがでしょうか?!
私たちの乗っている『ビート』や『AZ-1』は小型・軽量スポーツカーのベースにはもってこいのクルマであり、ミッドシップにエンジンを搭載することで何よりも“スポーツ性”を楽しみやすいクルマに近いところにいると思いますから、チューニングやカスタマイズの方向性を見誤らなければすごく楽しみが膨らむことと思います。(^_^)b


ところでクルマの“スポーツ性”というのはいったいどんなものなのかと言いますと、私としては“コーナーリングを楽しめること”にあるのではないかと考えています。
そのためにはクルマがドライバーの意思や技術にちゃんと応えてくれるのかがポイントになりますが、それはクルマに乗せられているのではなく、どれだけコントロールできて、どこまで楽しめるのかということにつながると思います。

コーナーに入るときにはブレーキングでフロントタイヤにたっぷりと加重をかけておいて、それを維持しながらステアリングを切り込んでいきます。そのときに注意しなければならないのはどうやってフロントの加重を維持するかで、その方法の1つがブレーキを残すことですね。
クルマが曲がり始めたならばアクセルをコントロールして姿勢やスピードをコントロールしますが、コーナーリングスピードが高くなるほど丁寧でシビアなアクセルワークを要求されることと思います。未熟な私がドライビングの技術の話をするレベルではありませんが、こういうことに気付いていない方にぜひ知っていただきたいと思います。

その後コーナーの出口が見え始めたならばアクセルを踏んで加速し始めるわけですが、それによって加重がリヤタイヤに移動しますから効率良くトラクションがかかって気持ち良く加速することができます。しかしながらフロンタイヤの加重は減りますから、クルマの動きとしては曲がらない方向(アンダーステア傾向)になることを忘れてはいけません。
そのために走行するラインを考えていなければ場合によってはアクセルを開けたまま曲がりきれなくなりますから注意したいところですが、その際にステアリングを切り足したりアクセルを戻すなどすると加重変動が起きてクルマの姿勢を乱すことになりますから特に注意したいですね。

こうしたコーナーリングを楽しむために必要なのがスポーツドライビングに適したサスペンションだと思いますが、そこで重要になるのがそれを支えるボディがサスペンションを活かしきれるかだと考えています。
残念ながらノーマルの『ビート』や『AZ-1』(ほとんどの市販車がそうだと思います)はグリップの高いタイヤを履いて大きなストレスを与えながら走るとサスペンションが機能する前にボディやブッシュが動いて正しく反応してくれません。そこで必要になるのがボディの補強=剛性アップで、それを施すことでサスペンションを活かすとともにクルマの動きを読み取りやすくして、結果的にコントロールしやすくすることを狙っています。

この“クルマの動きを読み取ること”が【ステアリングインフォメーション】と呼ばれることで、クルマをコントロールする上ではとても大切な要素になっていると考えます。
【ステアリングインフォメーション】という言葉を知っていても、それをステアリングから伝わってくる情報と勘違いしている場合があるようですが、手だけではなく背中や足からも何らかの情報をつかむことができますから、ぜひそれを探し出していただきたいと思います。そうしたならばドライビングがもっと面白くなることと思いますよ。(^_^)


スポーツカーとして仕上げられたクルマはその反応の良さから逆に乗りにくさを感じてしまうこともあると思いますが、その際には自分の好みや乗り方・走り方に合ったチューニングやカスタマイズがなされているのかを見直していただくと良いと思います。
そもそもチューニングとは調整するという意味合いがありますから、ぜひ自分に合わせていただきたいですね。

私の愛車HE゙AT SPRINTは峠やサーキットをガンガンは走らせるには好ましい状態にしてあるつもりですが、高速道路等で時速100kmを超えたスピードで巡航しようとすると神様の警告なのか?!とても落ち着きがなくなってしまいます。
それでも加速や減速などをしてサスペンションが動き出すととたんにクルマは安定して走れ、さっきまでの不安定さは消えてしまうのですから、時速100kmで巡航するよりも(神様と法律が許すのであれば)それをはるかに超えたスピードで走る方が安心してアクセルを踏んでいけるところが面白いでしょうか。(笑)

これは履いているタイヤが原因でもありますが、何よりも走りに合わせたサスペンションのセッティングと固すぎるボディ剛性が生み出しているデメリットのひとつだと考えています。
オールマイティな乗り味や走行性能を求めるならば、もう少しボディ剛性を抑えた方がフレキシブルに乗れることでしょう。

もしセッティングをちゃんと合わせて高速サーキットを走らせたならば、高いボディ剛性を持つこのクルマはドライバーの要求にすべて応えてくれるスプリンターになれると思っていますが、その前に私自身を鍛えなおす必要がありそうです。
まぁこんなクルマなんですが、私にとってはとても気の合う相棒だと感じているんですよ。(^O^)/


スポーツドライビングを楽しむ上では“スポーツカーを理解すること”が大切だと考えていますが、それとともに“スポーツドライビングのメカニズムを理解していること”が重要だと考えています。
もちろん理解しているだけでは自分が思うように走らせることはできませんから努力し続けることを忘れてはいけませんが、逆にそれらを理解していなければ今からの技術の向上は大して望めないでしょうから、そっちの方がもったいないと思いますよ。

スポーツカーを理解し、スポーツドライビングのメカニズムを理解できたならば、今よりももっとスポーツカーを身近に楽しむことができるようになりますから、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。
そうしたチャレンジしようとする気持ちや行動を、ぜひとも応援していきたいと思っております♪[2015.12.14]
■自分だけのスポーツカーを手に入れて楽しもう!!
クルマに憧れていたころ(10代後半)に見たスポーツカーはどれも心に残るものばかりに思えていたのですが、そんな中でも大好きだったのが「フェアレディ1600」でした。
切欠はある整備工場に置いてあったそれを見たことで、中古車として売られる予定だったと記憶していますが、当時の私としては“庶民の私でも買えそうなリーズナブルなスポーツカー”として目に映りました。(笑)

国産初の本格的スポーツカー「フェアレディ1500」の進化型として販売された「フェアレディ1600」は、それまでのエレガントなイメージから硬派でスポーティなイメージに変わりレースでも広く活躍したクルマだったようです。
このスタイルで知られているのは、さらに高性能に進化した「フェアレディ2000」の方だと思いますが、こちらは最高速度200km/hを発揮するクルマであり、ゼロヨン15.1秒(S30や箱スカGT-Rよりも速かった!!)を誇っていたんですよ。

私の場合はハイパワーにはあまり興味がありませんから廉価版ともいえる1600ccの方が好みに合っていて、それでもそこそこのパワーを持っていますから、それを100%を活かしきれたならば楽しく速い走りができるだろうと思っていました。
それに高校が自動車科だったこともありエンジンは後からチューニングすることである程度は性能を向上させることができると思っていましたから、私としてはリーズナブルであり、何よりも自在に操れそうなスポーツカーが欲しいと思っていましたから、スタイリッシュでそれなりのパワーを持つ「フェアレディ1600」に憧れていたんですよ。


上の画像は『オートジャンブル』という雑誌から勝手にコピーさせていただいたものですが、ヒストリックカーレースに参加している「フェアレディ1600 or 2000」でしょうか・・・、とてもカッコいいので掲載させていただきました。
この画像のクルマのように、フロントガラスを取り去ってロールバーを取り付けただけでレースカーに見えてしまうのがこの当時のクルマの魅力でもありますが、オーバーフェンダーはともかく、ヘッドライトの形状もボンネットのバルジも本当にカッコいいと思います。

こんな風にフロントガラスを取り去ることで軽量化しながらレーシングライクなスタイルを手に入れて、さらにドアを固定化してボディの一部とすれば軽くて丈夫なボディが手に入れられるかも知れないぞ?!・・・という発想を思いついたのがこのクルマで、それを実践したのがHE゙AT SPRINTなんです。
ただし「フェアレディ1600」の場合はフレームを持っているクルマなので、ドアを固定化してもボディ剛性としては大して変わらないかも知れませんけどね。(笑)

「ホンダ ビート」をベースとしたスポーツカーを作ろうと考えたときに最初に思いついたのは“クーペに作り直すプラン”で、鉄製フレームの屋根をボディに溶接してクーペボディ化すれば理想のボディが手に入れられるのではないかと思っていたのですが、残念ながらいろんな面で挫折してしまいました。
その次に考えたのが前記した“ドアを固定化するプラン”で、これならば比較的簡単に実現できるとともに、より軽量かつコーナーリングを楽しめるクルマに仕上げられると考えたわけです。
それでも最初はフロントガラスを取り去るつもりはぜんぜん無かったんですが・・・。

その後ボンネット内のウォッシャータンクが邪魔になったので、それがきっかけとなってフロントガラスを取り外してしまうことになってしまったのですが、私なりに難しい選択でした。
これによってクルマの重心を下げることができたわけですから悪くない方法だったと思っていますが、お金をかけずにクルマの運動性能を上げるという考え方からすれば、より良い選択(それしかない選択!?)だったと考えています。

さらにボディ剛性を上げるための追加フレームを取り付けるためにヒーターユニットをも取り外してしまったわけですが、このことに対しては少しだけ後悔の気持ちがあります。
私は寒いのが大の苦手なので、やはりヒーターは残してあった方が良かったと思うことがしばしばあります。


“クーペボディ”のスポーツカーを作っていれば今ほどの寒い思いをしなくても良かったのだと思いますが、それだと車両重量は750〜800kgになっていた(ドアを含めて軽量ボディパーツを多用するなどすれば700kg程度のスポーツカーに仕上げることができた?!)かも知れません。
また重心はもっと高くなっていたことでしょうから現在の運動性能は得られなかったかも知れないと考えると、屋根もフロントガラス無くなってしまった“スピードスターボディ”も魅力的だと思っています。

ちなみにクーペボディのスポーツカーとしては「ランチア ストラトス」や「ロータス ヨーロッパ」をイメージして考えていて、スピードスターボディのスポーツカーとしては「フェアレディ1600 or 2000」や「MGB」などのフロントガラスレス仕様をイメージしていたんですが、私なりのイメージどおりに仕上がっていると思っています。

クーペボディのスポーツカーはともかく、スピードスターボディのスポーツカーはフロントガラスの無いレース仕様をイメージしているのが変なところかもしれませんが、そういうスポーツカーがあってもいいですよね。
決して性能だけを追い求めているわけではなく、何よりも走る楽しさを求めているのですが、そのためにはレースカーに近づけるのが一番簡単だったということで、だからこそ“スーパースポーツ”という言葉を使っているんです。


ずっと以前のことですが、宅配業のドライバーさんがうちに来たときに“このまえ街でこの白い車を見かけたんだけど、すごい曲がり方をするクルマなんだねぇ。驚いちゃったよ!!・・・”なんて言われてしばらく話をしていたんですが、スポーツカーが好きな方には私のクルマが魅力的に感じていただけたようです。
とはいうものの近所では比較的大人しく走っているつもりですから、たまたま勇ましく走っている姿を見かけられただけだと思うのですが、察するところ決して広くない路地をロールもしないでクイックに曲がっていく姿に感心してくれたようです。

私としては“オートバイのようなスポーツカー”に乗っているつもりですから気持ち良く風を切って走っている感覚ですが、何よりも運動性能に優れた“ミッドシップカー”であることに喜びを感じています。
軽自動車とはいえ「ホンダ ビート」も「マツダ AZ-1」も素敵なスポーツカーになる素質を持っていますから、どっぷりとハマっていただいて、自分だけのスポーツカーとして楽しんでいただきたいとと思います。

憧れと現実はちょっと違うんだよな〜?!なんて思う方もいると思いますが、自分なりに楽しみましょう♪[20115.11.05]
■スパルタンなスポーツカーで走りを楽しみませんか!?
“スパルタンなスポーツカー”といえば「スーパーセブン」を思い浮かべる方も多いことと思いますが、かつての小型・軽量スポーツカーにはそうしたクルマが少なくありませんでした。
その中でも「ジネッタ G15」や「ミニ マーコス」などに“らしさ”を感じているのですが、箱型2ドアのの「ニッサン スカイラインGT」や「いすず ベレットGT」なんかも素敵でしたねぇ。

スパルタンとは『走りを優先したシンプルな仕様』だと考えていますが、内装がビニールレザーで仕上げられていた頃のクルマはみんなスパルタンに見えてしまいます。
私たちの乗る「ビート」や「AZ-1」もそれに近いと思っていますが、ステアリングを変えてバケットシートを取り付けたならばスパルタンに見えるんじゃないでしょうか。

私としてはそれをさらに上回る“超スパルタン”がお気に入りで、かつての小型・軽量スポーツカーをベースとしたレースカーをお手本にしています。
この画像のクルマもそういった1台であり、週末にサーキット走行やレースを楽しむ“サンデーレーサー”とも呼ばれるクルマなんですが、なかなかカッコいいでしょ?!
この画像は雑誌に掲載されていた「ヒーレー・スプライト」のレーシング仕様なんですが、こんなクルマをスポーツカーとして乗りたいという気持ちがHE゙AT SPRINTを生み出したと言えますね。(笑)


それは私が高校生の頃からの憧れていたスタイルの1つで、お気に入りのクルマを手に入れたならばレースカーのように走りに必要のないものを取り去ってしまって、そこに自分にとって必要なものだけ(その中にはヒーターはもちろん、カセットステレオも含まれていたんですが・・・)を組み付けて楽しみたいと思っていました。
簡単に言えばレースに出られるようなクルマにナンバーを取り付けて走っているようなものですが、レースカーと違うのはレースで勝つためのチューニングではなく走りを楽しむためのチューニングを施しているということです。なので、私としてはパワーはそれほど求めていないんです。

今では『ポルシェ』や『フェラーリ』などのスポーツカーを販売するメーカーで“ロードゴーイングレーサー”なんて呼ばれる公道を走れるレーシング仕様のスポーツカーが発売されていたりしますが、私はそういうクルマに乗りたいわけではありません。
たしかにキレイに仕上げられたうえに、速く走れるクルマに魅力を感じないわけではありませんが、あそこまでの性能は私には必要ありませんし、その前に私のような庶民には買えるわけがありませんが・・・。

レースカーのようにボディ剛性を上げて仕上げられたクルマならば、ストリートで走りを存分に楽しみながら壊れない≒壊れにくいスポーツカーに仕上がることになるでしょうから好ましいですし、私としては何よりもクルマの性能を楽しみながら走りたいと考えていますから、あえて非力なパワーである方が良いと思っています。
それを実践しているのがHE゙AT SPRINTで、普通の「ビート」と動力性能はほとんど変わりませんが、その運動性能やドライビングフィールについては驚きと楽しさを強く感じていただけることと思います。(^_^)b
とはいうものの決してその性能が高いという意味ではありませんので、誤解をしないでいただきたいと思いますが・・・。


レースカーのような“超スパルタン”な仕様に仕上げることを薦めているわけではありませんが、速く走るために仕上げられたクルマには機能的な美しさがあり、さらに魅力的にも感じられます。
そういった要素を上手く取り入れながら、走りを楽しむためのチューニングやカスタマイズを施すのであれば、その方向性やそれにかかる費用も抑えることができるかもしれませんから、より自分好みのスポーツカーに仕上げることが出来るかな?!と思います。このあたりは“カフェレーサー”を仕上げるのと似ているところでしょうか。

どんな風に仕上げたいかをじっくりと考えて、乗り方や走り方に合わせたチューニング&カスタマイズを施していくことをおすすめしたいのですが、忘れてはいけないのがクルマの根幹となるボディを補強して剛性を上げておくことにより、クルマの反応を良くするだけでなく、クルマからの情報伝達=ステアリングインフォメーションを高めることになることが重要だと考えています。
そうすることでクルマの運動性能を高められるとともにコントロール性をも高められますから、より安全に、かつ安定した走りを楽しめるクルマに仕上がるのではないかと思っています。

私の知っているビート乗りの仲間でもエアコンを取り除いてしまおうと考えている方がたまにいますが、無くても良いもの(特に壊れている場合)は取り外してしまって、少しでも軽いクルマに仕上げることも悪くないことだと考えています。
私のクルマでは屋根ばかりでなくフロントガラスまで無くなってしまいましたが、そのおかげで軽量化と低重心化が比較的簡単に成し遂げられましたから、リーズナブルかつ効果の高い方法であることは間違いありません。
ただし、その代償は前もって理解しておかなければなりませんが・・・。(苦笑)

それらのチューニング&カスタマイズを施すことによって速く走らせることができるかどうかは別の問題になりますが、ステアリングインフォメーションを高めることでクルマとの対話がしやすくなりますから、スポーツカーが好きで乗っている方ならば今までよりも走りが楽しめるようになることは間違いありません。
ぜひとも、それを味わって欲しいと思います。

もし、もっと速く走れるようになりたいとか、もっと自在にクルマを操ってみたいと考えるならば、そのときにはドライバーのチューニングにもチャレンジしていただいて、スポーツカー乗りとしても進化していただきたいと思います。(^_^)


せっかくスポーツカーに乗っているのですから、ぜひ“スポーツするように走りを楽しんでいただきたい”と思ってますので、そのための1つの方法として『スパルタンなスポーツカー』に近づけるのも悪くないと思いますよ。
スポーツカーとは“楽しむためのクルマ”なんですから、自分だけのお気に入りのスポーツカーを、自分なりに自由に楽しんでいただきたいと思います♪[2014.09.01]
■あなたなら クーペ or オープン、どちらを選びますか?!
思い起こせば20年ほど前にデビューした当時あまり良い言い方をされていなかった「ポルシェ ボクスター」でしたが、その10年後にデビューした「ポルシェ ケイマン」も同じように揶揄されていました。
それが2012年に現行モデル“981型”が発表されたのを機に、嫌な陰口が止んでしまったようです。

その理由は新たなエントリーモデルとなった「ポルシェ ボクスター」と「ポルシェ ケイマン」が偉大な兄貴分「ポルシェ 911」に迫るほどの性能を持つようになったからで、やっと世間に認められたかのようにも思います。
そしてさらに新たに登場した「ポルシェ ボクスターGTS」と「ポルシェ ケイマンGTS」によって、その評価はますます大きなものになるのでしょうね。

この「ポルシェ ボクスターGTS」と「ポルシェ ケイマンGTS」は、それぞれ「ポルシェ ボクスターS」と「ポルシェ ケイマンS」をベースモデルとして進化しています。
「ポルシェ ボクスターGTS」は最高出力330ps/6700rpm・最大トルク37.7kgm/4500〜5800rpmで、「ポルシェ ケイマンGTS」は340ps/7400rpm・最大トルク38.7kgm/4750〜5800rpmを発揮しており、どちらもベースモデルに比べて15psと1kgmずつ向上しています。

これならば『ポルシェ』の高性能スポーツカーとして「ポルシェ 911」と見比べられそうに思いますが、私としては“ミッドシップ”にこだわりたいですから、この「ポルシェ ボクスターGTS」と「ポルシェ ケイマンGTS」がすごく素敵に思えてしまいます。
しかしながら私たち庶民には手の届くような価格設定であることも忘れることはできませんで、「ポルシェ ボクスターGTS」が885万円(税込)で、「ポルシェ ケイマンGTS」が915万円(税込)なんですが・・・やはり無理ですね。


私の好みのクルマはコーナーリングを得意としている“ミッドシップのスポーツカー”で、クルマの動力性能よりもドライバーの技術が問われるコーナーリングをより楽しみたいと考えているからなんですが、圧倒的なパワーよりも扱いやすいパワーの方が乗りやすいですから私としては非力なクルマの方が好ましく感じてしまいます。
またDOHCのようなシリンダヘッドの大きな見栄えの良いエンジンよりも、シンプルで気持ち良く吹き上がる小型のエンジンの方が好ましいので、そこそこにチューニングされたOHCやOHVのエンジンが大好きなんです。

「ホンダ ビート」もそういう私の好みにあったクルマだったわけですが、現在のスタイルに進化したことで失ったものは少なくはありませんでしたが、私の乗りたかった純粋なスポーツカーとして仕上がりつつあります。
とはいうものの、実は「ホンダ ビート」をベースとして“クーペ”を作ろうとしていたことも事実でして、結果的にオープンカーを進化?!させた“スピードスター”になってしまいましたが、そのおかげで車重も抑えられて悪くなかったと思っています。

先にお話した「ポルシェ ボクスターGTS」と「ポルシェ ケイマンGTS」ですが、こうした“クーペ”と“オープン”の2つのスタイルを選ぶことができるというのは羨ましいことだと思います。
決してリーズナブルなクルマではありませんから手は届きませんが、もしも「ホンダ ビート」や「マツダ AZ-1」に“クーペ”と“オープン”の2つのスタイルがあったならば、あなたならばどちらを選ぶことになったのでしょうか?!


もし「ホンダ ビート」にクーペとオープンの両方が存在ていたならば、私ならばきっとクーペを選んでいただろうと思います。それはどうしてかというと、ただ単にボディ剛性が高いからです。
もちろんスポーツカーらしいスタイリングも大切な要素なのでかっこ悪いクーペだったならば嫌ですが、「ポルシェ ボクスター」と「ポルシェ ケイマン」のような感じに仕上がっていたとするならば、より高い運動性能を持つクーペの方がコーナーリングを楽しめると思いますから、そちらを選んでいたことでしょう。

でも純粋にスポーツカーとしての楽しさを考えるとオープンも捨てがたいので、欲張りな私としてはもしかしたらオープンを選んでおいて、チューニングで運動性能を上げるなんてことを考えるかもしれません。
オープンにはクーペに無い魅力がたくさんあって、そういうものを知ってしまった今の私としては、コーナーリングの速さや楽しさだけではなく、走ることすべてにおいての楽しさを考えてしまうと・・・悩んでしまうところですね。

話は変わりますが、ライトウェイト・スポーツカーの代表ともいえる「ロータスエラン」にはクーペとオープンがあり、そのどちらにも“クーペ”という言葉が使われていました。それは、屋根ありタイプ(ハードトップではありません)の方を“FHC/フィックスドヘッド・クーペ”と呼び、幌タイプの方を“DHC/ドロップヘッド・クーペ”と呼んでいましたが、スポーツカーを愛する『ロータス』らしいお洒落なネーミング=心遣いだと思っています。
どちらのモデルも走りを楽しむためのスポーツカーであることから“クーペ”という呼び方をしていたと考えられていますが、個性的なバックボーンフレームを持つクルマだったからこそ、屋根があってもなくてもボディ剛性は変わらないという点が羨ましいところです。

この場合の私の選択としてはクーペではなくオープンを選ぶと思いますが、それはオープンカーの方がいろいろと楽しめますし、幌をたたんでしまえばクーペよりも重心が下がりますから、より高いコーナーリング性能を楽しめるかもしれませんものね。
ちなみに「ロータスエラン」の場合はFHC(クーペ)よりもDHC(オープン)の方が少しだけ軽いので、快適性をあまり気にしない私には後者の方が好ましい仕様に感じられるかもしれません。(笑)


私の愛車HE゙AT SPRINTではクーペ並みのボディ剛性を得るために補強フレームをたくさん追加しており、重心を下げるために屋根(幌)どころかフロントガラスさえも取り去ってしまって、さらには軽いボディを作るために走りに関係ないものを徹底的に取り去ってしまっています。
軽いとはいえ660kgほどの車重がありますから、徹底した軽量化を施したチューンド版「ホンダ ビート」と比べると実はあまり差がありません。(苦笑)

それどころか私の体重を考えるとトータル的には私の方が重くなっているかもしれませんが、何よりも低重心であることと高いボディ剛性を持っていることが私のクルマの最大の魅力であり、ドライビングの楽しさはそこから溢れ出ているものなんです。
特にボディ剛性アップから得られている“ステアリングインフォメーション”の高さは抜群で、自分がパニックにならなければ、どんなときでもクルマと一緒にドライビングの楽しさを味わっていられることと思います。この点においては、どんな「ホンダ ビート」にも“負けない魅力”を持っているのではないかと思いますよ。

今でも“クーペのミッドシップ・スポーツカー”に憧れを持っていますが、私はこれからも“オープン”で行きます。
何かを得るためには何かを失うのが世の常でしょうから、そういうものも身体で感じながら楽しみたいものです♪[2014.03.29]
■「ランチア ストラトス」からスポーツカーを学ぼう!!
私が『ミッドシップ・スポーツカー』として強くイメージするクルマが「ランチア ストラトス」で、スポーツカーとしての憧れ1台であり、スポーツカー作りのお手本の1台として考えています。
このクルマはレースで勝つために生まれたクルマですから純粋なスポーツカーとは言えませんが、私が好むスポーツカーのスタイル(≒方向性)を持っていますから大好きなんです。

ラリーで勝つことだけを目的としたスポーツカー作りから始まり、デビュー後は“無敵のラリーマシン”として知られていたのが「ランチア ストラトス」です。
またトリッキーな運動性能については、乗り手を選ぶクルマとしても有名な話になっています。

過酷なラリーが公道を封鎖して行われていることを考えたならば、ラリーカーは“公道最速のレースカー”であるとも言えますからスポーツカーのお手本にしたいですね。
特にターマック(舗装路)仕様は、私の憧れのスタイルです。

私が感じている「ランチア ストラトス」の最大の魅力は“飛び抜けた運動性能”を持っていることで、それは徹底的に考えられたクルマ造りの良さにあると思います。
運動性能を高めるためにはクルマを軽量・コンパクトにして重心を低くすることが望まれますが、それをさらに活かすためには(当時の考え方とすれば)ミッドシップ化するのが最適であり、さらに短いホイールベース&広いトレッドや短いオーバーハングを得て、恐ろしいほどにシャープなスポーツカーを作り上げたといえますね。

ボディ構造はモノコックのコクピット部分の前後にサブフレームを組み合わせたもので、こうすることで軽さや剛性だけでなくメンテナンス性を上げることができるので羨ましいところです。
単に軽く作るだけならばモノコックのボディが有利なんですが、そのボディで剛性を高めようとするならばドアやフードなどの開口部を小さくしなければなりませんから、レースでのメンテナンスを考えると前後をフレーム構造として、ボディパネルを簡単に外れるようにした方が良かったようです。
また外部のボディパネルが応力を一切受けませんから、FRP等の軽い素材で作れたこともメリットでしょう。

しかしながら、軽く作られているとはいえ980kgの車重は必ずしも軽いとは言い切れません。これはエンジンとトランスミッションが大きくて重いということもありますが、過酷なラリーに耐えられるだけのボディ剛性を得るためだともいわれています。
ボディ剛性については、優れた運動性能を活かす(使い切る)ために必要不可欠な要素ですから、ある程度の重量増加は仕方の無いことかもしれませんよね。


「ランチア ストラトス」の魅力の1つに“個性的かつ独創的なスタイリング”があげられます。
真上から見ると全長の割りに全幅が大きくて“妙に四角いクルマ”に見えますが、これはホイールベースとトレッドの比が普通のクルマとは比べ物にならない設定になっているからで、操縦性に与える影響はかなり大きいですがクルマのデザインにも大きな影響を与えていることでしょう。
さらにに気になるのがコクピットまわりのレイアウトで、一般的なミッドシップ・スポーツカーではドライバーは車体中央に向かって斜めに座らされるようになるのですが、このクルマではほとんどそれを感じられないんだそうですが、これもラリーで勝つための工夫の1つということですから徹底していますね。

外観上の大きなアクセントでもある独特なフロントウインドウは、円柱の一部を切り取った形状(三次元ではなく二次元の形状!!)になっており、曲率が一定なので歪が出にくいそうです。またAピラーを細くして死角を少なくしているとともに、そのAピラーを普通のクルマよりも後方に位置されることで可能な限り広い前方視界を確保しているようです。
個性的なスタイリングさえも機能の追及による結果であると聞かされると、このクルマをデザインしたベルトーネ/ガンディーニ氏のセンスの良さが光りますよね。

また重心を低くするために全高を1114mmとしていながらも、ラリーカーに必要なある程度のロードクリアランスを得られていることも驚くべきことです。同じように車高が低い「ロータス ヨーロッパ」や「ランボルギーニ カウンタック」とは低さの意味合いが違うわけですが、スポーツカーとして考えると理想的に思えます。
先に少し触れましたがラリーカーに必要な前方視界の良さも抜群で、思ったよりも高い着座位置と低いインスツルメントパネル&ボンネットや細いAピラーなどが大きく貢献しているようです。しかしながらサイドウインドウの形状ゆえに斜め後方の視界はかなり死角が大きいようですから、街乗りでは使いづらい面もありそうですね。(笑)


「ランチア ストラトス」に搭載されているエンジンはグループメーカーの1つであったフェラーリ製のV型6気筒エンジン(2418cc)で、横置きエンジンとして使えたことと性能数値が高かったことが大きな要因だといわれています。
このエンジンはもともとレーシングカーのエンジンとして開発・製作されたものであり、それが進化し改良されて「フェラーリ ディノ」に積まれるようになったわけですが、「ディノ 206GT」に積まれていたエンジンではアルミ製シリンダブロックだったのに「ディノ 246GT」に積まれていたエンジンは鋳鉄製シリンダブロックに変わっていて、それを「ランチア ストラトス」に搭載しています。なので、ちょっと車重が増しているんですね。

このクルマに搭載されるエンジンではチューニングをし直されており、トップエンドパワーよりも幅広い回転域でのピックアップを重視するという、使用状況に見合ったセッティングがされています。
このあたりはスポーツカーとして乗るためのセッティングに似ている気がしますが、扱いやすいエンジンパワー&トルクが速く走るためにも必要不可欠な要素になるということを裏付けているように思いますね。

とはいうもののラリーで勝つことを前提として開発されていた「ランチア ストラトス」には、さらに小型軽量な“フィアット製2000ccエンジン(+ターボ)”というプランも検討されていたそうで、設計者としてはそれを強く押していたようです。
もしもこのフィアット製エンジンが積まれていたならば、さらに華々しい結果が得られたといわれていますが、そんな軽量な「ランチア ストラトス」も見たかったですね。


「ランチア ストラトス」はかなり理詰めで作られたクルマであり、あの未来的なデザインや常識外れの縦横比は私たちを驚かせるために作られたものではないということです。
すべてはラリーで勝つことだけを考えられたクルマだったわけですが、それゆえに走りの性能を最優先したクルマ作りに大きな魅力を感じています。それでも、このクルマを手にすることは生涯無いと思いますが・・・。

私たちの乗る「ホンダ ビート」だって捨てたものではありません。「ランチア ストラトス」ほどではありませんが、いろんな部分に“走りを楽しむための要素”がたくさん取り入れられているんですよ。
「ホンダ アクティ」で荷台の下に積まれていた前傾されたエンジンはミッドシップ・スポーツカーを作るためには大きなメリットになっていますし、運転席を優先したコクピットのレイアウトや操作性はスポーツドライビングを存分に楽しめるものがありますし、普通車と変わらない作りを施されたボディやサスペンションも嬉しいところです。

しかしながら「ホンダ ビート」をスポーツカーとして乗ろうとするならば、そのままでは楽しさが足りません。
できることならば、乗り手の好みや乗り方・走り方に合わせたチューニング&カスタマイズを施すことで、自分だけのスポーツカーに育て上げて欲しいと思っています。
そうすることで“ミッドシップのスポーツカー”を楽しめますから、ぜひともおすすめします♪[2013.11.23]
■“カフェレーサー”を目指して楽しみませんか?!
“カフェレーサー”という言葉を知っていますか?!
現在も使われているのかどうかはわかりませんが、とっても懐かしい響きであるとともに、なんだか新鮮さも感じています。

オフミなどの場で自分のクルマをアピールすることは、カフェレーサーの語源でもある喫茶店での愛車自慢と大して変わらないことだと思っていますから、かつての“カフェレーサー”と同じような感覚で楽しみたいと思っています。
そういう場があることも大事なことであり、とても嬉しいことだと思いますよね。

とはいうものの、自慢の愛車のスタイルだけが際立っていてもスポーツカーとしては意味がありませんから、それらをバランスよく仕上げていきたいものです。
私にとってはスポーツカーである以上は走りの楽しさを追い続けることが大前提だと思っていますから、クルマの性能もそれなりでなくてはならないと考えています。
できれば、それを操るドライバーの性能も高めておきたいものですが・・・。(苦笑)

チューニングやカスタマイズというと、性能やスタイルを追及するあまりに乗りやすさ(=扱いやすさ)を犠牲にしてしまうようなことがあるように思いますが、こうした点についてはチューニング&カスタマイズの本来の目的である“自分のための仕様変更”なのだということを意識して、乗り手の好みや乗り方・走り方に合わせて行なって欲しいと思っています。
極端に言えば、自分以外の乗り手にとっては乗りにくいクルマであったとても、自分にとってそれが乗りやすいクルマになっていることが大切だと思いますから、あくまでも自分のための仕様変更を楽しんでいただきたいと思いますよ。

またチューニング&カスタマイズにおいてはコンセプトを明確にすることが重要なところであり、それによって自分が進んで行こうとする方向を間違えずに済む(無駄な出費をしない)ことも理解しておいた方が良いと思います。
先に言った自分仕様のクルマ作りにおいても、乗りやすいクルマに仕上げることを見誤っていたとしたら大変ですから、しっかりと進むべき方向=クルマの方向性を見据えていくことを忘れてはいけませんね。

“カフェレーサー”というのは“見かけ倒し”では何の意味もありません?!から、自慢できるような速さは必要だと思いませんが少なくとも自慢できる走りの楽しさを持っていて欲しいと思います。
ということは、カフェレーサーとスポーツカーはかなり似ている存在(表現)とも言えると思いますが、いかがでしょうか。
もちろん私の愛車もカフェレーサーの1台だと思っています。(^_^)b


私の愛車HE゙AT SPRINTは“自分が乗りたい純粋なスポーツカー”を作ったものであり、決してSHOPのデモカーとして作ったものではありません。
スタイルはちょっと大胆で奇抜すぎる面もあるかも知れません(今回のメンテナンスではさらにそれが進化しています)が、基本的な乗り味やフィーリングは普通のビートと大して変わりませんし、街乗り程度ならばフロントガラスが無いという違和感はありますが意外にも普通に乗れるクルマに仕上がっているんですよ。

その理由のひとつがメーカーが長い時間をかけて作ったアライメントやジオメトリーをほとんど変えずに仕上げているからで、運動性能はノーマルよりも数段に高められているものの、実は基本的な動きは普通のビートと変わらないんです。
そしてエンジン本体は何も手を付けられていないノーマルですから動力性能は普通のビートと大差ありませんで、そのせいでとても乗りやすく感じられることと思いますが、車重が軽くなっていることや重心が低くなっていることでスポーツカーらしいフィーリングを誰にでも感じていただけるものと思います。

とはいうものの、スポーツドライビングモードでクルマの運動性能を発揮させたならば、そのときには『ホンダ ビート』とは別のクルマに仕上がっていることに気付かされ、ちょっと慌てることもあるかも知れません。
そのあたりは慣れが必要だと思いますが、普通のビートとは明らかに違うクルマであることを思い知らされるとともに、そこに“自分が乗たかったスポーツカー”がいることを嬉しく思いますね。


そういうクルマなんですが私なりに自慢できる部分がたくさんあって、私のクルマへのこだわりがたくさん詰まっているのてすが、何よりも乗って楽しいクルマ=スポーツカーに仕上がっていることを知っていただきたいと思っています。
このクルマを自慢したいという気持ちは持っていますが、それを自慢することよりもこういう楽しみ方もあるということを同じビートや他のスポーツカー乗りの方たちに知っていただいて、もっと楽しんで欲しいという気持ちの方が強いんですよ。

だからこそ私のクルマをチューニング&カスタマイズの参考にしていただくのも結構ですし、私の作ったオリジナルの製品や私のおすすめする製品をぜひとも試していただきたいと思っています。
ただしチューニング&カスタマイズすることによってノーマルとは別のクルマに仕上がりますから、自分のクルマをどんな風に仕上げていくのか?!(仕上げたいのか?!)を明確に持っていただきたいと思います。


自慢するためにチューニング&カスタマイズをするわけではありませんが、“カフェーサー”のようにクルマ好きが集まって、お互いにいろいろなことを勉強できたり、刺激を与え合えることは良いことだと思いますから、楽しい時間を過ごす方法のひとつとして活用していけたらいいなぁと思います。
私のクルマももうすぐに公道復帰しますから、そのときにはいろんな場所で語り合いましょう♪[2013.09.01]
■最新のオートバイから考えさせられること?!
走りを楽しむためだけに作られているオートバイは、まさに究極のスポーツカーに近いものがありますよね。
ロードゴーイング・レーサー(公道を走れるレースカー)と変わらないほどの性能を持っているのですから、本当に驚いてしまいます。

オートバイに導入される技術はとても進んでいて、自動車よりも10年以上早く取り入れられています。
10数年前までは電子燃料供給システム(通称:インジェクション)は自動車メカニズムの自慢だったのですが、より高性能化するにあたっては当たり前のように導入され、いまでは自動車同様にキャブレターが時代遅れになりつつあるようです。

特に驚かされるのが高回転・高出力化で、車両重量が軽いことにもよりますがエンジンの最高出力はNAでもリッターあたり100psを楽に越えており、一部のマシンではリッターあたり200psを超えるものもありますから、考えられないようなパワーを発揮しています。
また走りを支えるフレームやサスペンションやブレーキ周りのパーツの進化も著しく、ほとんどレーシングカーと変わらないようなパーツを取り入れていますし、タイヤだってSタイヤクラスが当たり前のようになっていますから、オートバイは高性能メカニズムの塊とも言えますね。

上の画像は2008年型の「ホンダ CBR600RR」で、もっとも速いオートバイとして注目されているクラスの1台です。
この「ホンダ CBR600RR」は国内モデルでは69psと大人しいパワー?!なんですが、逆輸入モデルではなんと119psという巨大パワーを発揮しているんですよ。この数値の差は馬力規制によるものだと思いますが、このオートバイの場合は逆輸入モデルの方が本来の性能というべきなんでしょうね。
それにしてもこの「ホンダ CBR600RR」の車両重量は166kgとすごく軽いのですが、この軽さこそが速いオートバイとして注目される大きな理由だと考えられます。かつて私が乗っていた400ccのオートバイ(たしか37psくらい)よりもかなり軽いわけですから、その点だけでも驚いてしまいますよ。(笑)

今月のオートバイ誌によると、最新の“ホンダ製V型4気筒エンジン”の構想においては『VCM(可変シリンダーシステム=気筒休止機構)』を備えているとか・・・。
この『VCM』は『HyperVTEC』で使用されている「バルブ休止システム」の応用らしく、油圧によりバルブ制御を行うことで“バルブの休止=気筒の休止”を実現するメカニズムです。要するに、必要により4気筒燃焼・3気筒燃焼・2気筒燃焼と使い分けるようで、このエンジンではリヤ側のバンク(シリンダ)をコントロールするようです。

ホンダのオートバイ用のエンジンでは『REV』とか『RFVC』など先進のメカニズムがありましたが、『REV』にいたっては先の「バルブ休止システム」と似た方法で“必要により2バルブ・4バルブを使い分けるもの”でしたが、『VTEC』の元になっているようなメカニズムでしたね。
私としては『RFVC』=放射状4バルブ半球型燃焼室機構に親近感を覚えるのですが、空冷式の単気筒エンジンにおいてはトルクフルな特性をもたらしたメカニズムで、今でも一部のオートバイに使われています。


高性能であることだけがオートバイやスポーツカーの魅力ではありませんが、それでも動力性能や運動性能の高さは速く走ることや楽しく走るため条件のひとつでもありますから、やはり憧れてしまいます。とはいうものの競い合って勝つことだけが速く走ることの目的ではありませんから、先の「ホンダ CBR600RR」においては国内モデルの69ps仕様でも十分に楽しめる!!と思っていますが・・・。(笑)
それでも、私としてはレーシングマシンのようなカウルを取り去ったシンプルなスタイルが好ましいですし、低すぎるハンドルも苦手ですから、逆輸入モデルの「ホンダ CB600F」の方が合っています。こちらは逆輸入モデルだけにパワーは102psもありますから、走りを楽しむうえでも文句なしのパフォーマンスです。

ただし最新のオートバイには“乗り味や乗る楽しさが足りない?!”という声がライダーたちの間でささやかれているようですから、必ずしも最新のオートバイが魅力的であるとはいえないようです。
それでも走りを楽しむためには最新のオートバイのパーツを使って性能を引き上げることがもっとも効果的な方法ですから、大好きな旧型のオートバイをベースにして自分の好みや乗り方・走り方に合わせてチューニングやカスタマイズを行う姿は、私たちスポーツカー乗りとなんら変わらないように思います。

乗り味や乗る楽しさをたくさん持っているホンダビートにおいては、溢れるようなパワーは望めませんがそこそこに楽しめるパワーならば比較的簡単に手に入れらることと思います。それを手に入れて、またはそれを手に入れることと並行して、ミッドシップ・スポーツカーとしての運動性能に磨きをかけたならば、ノーマルとは別次元の楽しさや速さを満喫できるようになると思います。
それがHE゙AT SPRINTのコンセプトでもあり、皆さんにもおすすめしたいことなんですよ♪[2008.11.15]
■自分に合ったサスペンションを手に入れよう!?
最近では安価な「車高調整式サスペンション」が出回るようになりましたが、ビート用のサスペンションにおいても数種類の製品が販売されているようです。
聞くところによれば、かなり安価な製品も出回っているようですが、まずはスポーツカーのサスペンションとして使用するならば安心して使用できるものを選んで欲しいと思いますね。
それにしても、チューニングやカスタマイズを楽しむ私たちにとっては良い環境になったものです。

時々同じビート乗りの方から問い合わせを受けるのが『どこの製品を使用したら良いのか?!・・・』ということですが、街乗り+ワインディングを楽しむ程度ならば、バネレートさえ考えれば(変えれば)私としてはどの製品でもそれなりに楽しめることと思っています。
ただし、自分の乗り方や使い方に合った製品を選択することが何よりも重要ですから、高性能だと言われている「車高調整式サスペンション」が一番良い選択だとは言えませんし、純正形状サスペンションだからといってストリート仕様=スポーツカーに適しているとは言えないと思いますよ。

「車高調整式サスペンション」はレースから生まれたサスペンションで、ストローク量の作り方が一般のクルマとは大きく異なりますから、普通に使っている場合に支障が出る可能性もありますが、セッティング次第ではこれほど自分の乗り方・走り方に合わせることができる製品はありません。
サスペンションを柔らかくすることも固くすることも自在ならば、沈み込むスピードをコントロールすることもできるわけですから、乗り手の望むべき性能を得られるサスペンションというわけです。

ここでサスペンションについて少し説明したいと思います。
基本的には車重を支えているのがスプリングであり、車体の揺れ具合(スプリングの伸び縮み=減衰力)を制御しているのがダンパーですが、これを組み合わせたものがサスペンションユニットです。
ここで重要なのがダンパーの仕様で本来は乗り方・走り方に合わせて作られていますから、自分の好みに合った製品を見つけることが大切なポイントになり、そこから自分の乗り方・走り方や自分のクルマに合わせたセッティングを施すことでより大きな楽しみを得られることになると思います。

なので「車高調整式サスペンション」を購入されたならば、まず自分の好みのバネレート(自分の乗り方・走り方に合ったスプリング)を探すことから始めてみるのが良いのではないかと思っています。あくまでもフィーリングで構いませんから、乗り味を比べてみることをおすすめしたいですね。
スプリングが決まったならばダンパーを調整していきますが、スプリングを選択する段階ではダンパーは後々のことを考えてミディアムレベルにしておいて、そこから減衰力を上下させてセッティングする方法をおすすめしています。

サスペンションをセッティングしていく中では、ダンパーを調整しているうちにスプリングのレートを変更しなくてはならなくなる場合も出てきますが、それはそれで仕方のないことだと考えています。
スポーツカーでのサスペンション・セッティングとは自分の好みに合った仕様を作るということですから、サスペンションのことをよく理解しているドライバーやメカニックならともかく、私たちのような不慣れなものにとっては見間違えたり勘違いすることもあるでしょうから、いろいろと悩むのも良い経験になると思っていますし、それなりの答えを見つけられたならばそれは幸せなことだと思います。

私の場合もタイヤが変わるたびに、走りのレベルが上がるたびに(→上げるために)、サスペンションのセットアップを変えているわけですが、ハッキリ言ってかなり難しいものだと感じています。「車高調整式サスペンション」の場合は調整できる要素が多すぎて考え込んでしまいますが、特に全長調整タイプのサスペンションでは“プリロード”のかけ方次第でバネレートの印象が大きく変わりますから注意が必要ですね。
プリロードというのはスプリングをダンパーに組み付けた時のスプリングの長さ調整(スプリングの自由長を縮める量)のことで、このプリロードを調整することで路面への追従性を高めることができるといわれています。
また結果的に1G時の沈み込みを調節することになりますから、初期のスプリング固さを微妙に調整できるわけで、レスポンスを左右させることも可能になります。オートバイのリヤサスペンションについている固さ調整(スプリングの上下についている回転式のもの)だといえば、ピンとくる方もいることでしょう。

「車高調整式サスペンション」を取りつける場合にはプリロードをかけずに組み付けるのが基本になりますが、ストリート仕様としてセッティングする場合には、フロント側のプリロードは0mmとして、リヤ側のプリロードのみを自分の好みや乗り方・走り方に合わせて調整するのが適当だといわれています。
ちなみにバネレートは、スプリングを1mm縮めるために必要な荷重を表していますから、4Kのスプリングを組んで2mmのブロードをかけると始めから8Kの反発力を得ることになりますから乗り心地も悪くなってしまうわけです。とはいうものの、1Gの状態でそれなりにスプリングが沈み込みますから、その時点で既に大きな反発力がかかっていることを考えると、それほど大きな差が出るとは思いませんが・・・。(笑)

「車高調整式サスペンション」は調整することで真価を発揮させるサスペンションですから、積極的にセッティングにチャレンジしたいと思っている方には好都合な製品ですが、最も重要な部分はダンパーであることを忘れずにいて欲しいと思います。 ダンパーこそがサスペンションの命であるといっても過言ではありません。
ですから、先に言いましたように自分の乗り方・走り方合ったサスペンションを手に入れることが大切であり、必要以上の高価なサスペンションを購入する必要はないと考えています。

また「車高調整式サスペンション」はオーバーホールをして再生することができることも大きなメリットで、通常は20000〜30000kmほど走行するとダンパーの機能が低下しますし、使用しているうちにトラブルに見舞われることもありますから、そんな時にはダンパーを買い換えるのではなく修理して使えるのは嬉しいことです。
またダンパーの減衰力は調整できるわけですから、減衰力が弱くなったと感じたならば調整して補うことも可能であり、それで気に入らなければオーバーホールするという選択肢もあるわけなので、気に入ったサスペンションを長く使用できるのもお財布の軽い私たちにはありがたいところです。

私のように走る楽しさを重視する者にとってはサスペンションは“走りの要”となりますから、走り方・乗り方に合ったサスペンションを選んで欲しいですし、それを活かして楽しんで欲しいですね。
ボディ剛性はクルマのコントロール性を左右しますから乗り味やフィーリングを大きく変えますが、サスペンションはクルマの挙動スピードさえも大きく変えてしまいますからコーナーリングの限界だって簡単に変えてしまうわけです。ただし、最終的にクルマの性能を決めてしまうのはタイヤであることを忘れないでくださいね。

私としては速いクルマを作りたいわけではなく、ただ単に安心してアクセルを踏めるクルマを作りたいと思っているわけですが、そのためには良いサスペンションが必要不可欠になります。なので自分のことを未熟だと思っているドライバーにこそ、良いサスペンションを使って欲しいと思っていますね。
サスペンションのことを極めているわけではない私がこんなことを書くのはかなり気が引けますが、もっとスポーツカーを楽しみたいと思っている方への参考になればと思います♪[2008.05.10]
■「typeR」を目指してチューニング&カスタマイズしよう!?
“FF typeR”での史上最速を目指して作られた新型「シビック typeR」ですが、2リットルのエンジンを搭載していますし、「インテグラ typeR」よりも開発が新しいことを考えると当然ですよね。
「NSX typeR」から始まった『typeRシリーズ』ですが、その“赤いエンブレム”を伝承している1台であることは間違いありません。

サーキットでのラップタイムでは、速さで定評のあった「インテグラ typeR」よりもかなり進化しているようで、鈴鹿サーキットの本コースでは4秒、筑波サーキットでも1秒のタイムアップ(メーカー発表)をしているんだとか・・・。
コースによっては、「NSX typeR」をも脅かす存在にまで成長しているかも知れませんね。・・・新型「シビック typeR」、恐るべし!!

今回の「シビック typeR」では、まずはボディ剛性を上げて、さらにサスペンション剛性も上げることで、スタビリティをしっかりさせることを強く意識しているんだそうです。これによって運動性能を上げるだけでなく、非常に扱いやすく正確なコントロールができるようにセッティングされているんとか・・・。
それとともにブレーキの強化も合わせて行なわれ、サイズアップとともに、専用ダクトを設けるなどしてブレーキの冷却にも力を入れています。
エンジンにおいてもさらなるチューニングが施されて最大出力で5ps上がっていますが、全域でトルクアップさせているために6000回転付近ではなんと10psほど上がっているそうです。速さの秘密はこうしたところにもありそうですね。

それをさらにチューニングした「無限 シビック typeR」では、さらに速さに磨きがかかっていることでしょうから、すごく楽しいスポーツカーに仕上げられているのかも知れません。ちょっと気になりますが・・・。
とはいえ私としてはビート以外のクルマにはあまり興味がありませんし、その販売価格を見るとちょっと手が出せませんし、ましてや限定300台がわずかの時間で売切れてしまったことを考えると、私には縁の無いクルマですねぇ。(笑)


私がおすすめしたいチューニング&カスタマイズは、今回紹介した「シビック typeR」の方向と似ているところが多くあり、ひとことで言うならば“扱いやすくコントロールしやすいクルマを作ること”です。

ビートにおいては、もともとボディ剛性の足りないクルマですから、まずはボディ剛性を上げて、次にサスペンションを変更して性能+剛性を上げることで、大幅なスタビリティUPを目指します。
それらによってミッドシップ・スポーツカーらしい運動性能を得られるだけでなく、扱いやすくコントローラブルなクルマに仕上げていくわけです。

エンジンまわりのチューニングとしては本体に手を入れることなく、吸排気系のチューニング等でトルク変動を抑え、全域でトルクフルなエンジン特性を得られるようにしたいですね。エンジン本体に手を入れればその効果はもっと大きくなりますが、その分エンジンに負担を与えかねませんので、私としてはファインチューン程度が好ましいと思います。
小さな動物がそうであるように心臓の回転数(脈拍)が早いほど短命になることを考えると、スポーツカーとして乗るのであれば必要以上に高回転型のエンジンに作り直すことは必要ないと考えています。

その他の部分においては、ビートはミッドシップのためにエンジンの温度管理が悪いのでそれらを改善したいですね。エンジンルームの排気排熱だけにとどまらず、冷却系を見直さなくてはならないと思います。
それとブレーキまわりのトラブル予防のためには、走ることが大好きな方にはブレーキの冷却をすすめたいですね。ブレーキの容量としては問題ないと思いますが、特にフロントブレーキは熱が溜まりやすく抜けにくいので、導風のための工夫をしたいところです。

このようなチューニング&カスタマイズのプランは決してビートだけに必要なものと考えているわけではなく、スポーツカーとして乗っているすべてのクルマに提案したいと思っています。
ホンダの作った『typeRシリーズ』は、スポーツカーが大好きなドライバーに気持ち良く走れるクルマを追いかけたものとも考えられますから、私がおすすめしているるスポーツカー像に近いような気がしています。
だとすれば、“typeR”を目指して仕上げていくのも悪くありませんよね♪[2007.09.16]
■スポーツカーを運転することは“ファッション”です?!
ボクシングをしていた頃、新聞の取材を受けた際に“ボクシングはファッションです”と言ったことがあります。
ちょうどその当時はプロボクサーのライセンスを取得するのが流行っていて、巷ではそれを女の子に見せびらかしてカッコつける・・・なんていうことが多く、実際にはプロとして戦ったことの無いボクサーがいるということが問題になっていました。

そんな中で私がボクシングはファッションだなんて言い切ってしまったものですから、うちのジムの会長はその話を聞いてムッとしていたことを思い出します。(笑)
私が言いたかったのは、プロボクサーのライセンスを持っていることがファッションではなく、プロボクサーとして強いことがファッションなんだ!!ということをその時にお話したわけですが、その話をちゃんと最後まで聞いていてくれた会長の顔から笑みがこぼれたのを私はよく覚えています。
こんな風に、目に見えるものよりも目に見えないものの方が価値があるなんてことは、よくありますよね。


この話と同じように、スポーツカーに乗ることをファッションだと思っている方は多くいるのではないでしょうか?!
確かにフェラーリやランボルギーニなどのスポーツカーに乗っていればカッコいいと思いますが、それをある程度乗りこなせなければ本当にカッコいいとはいえませんよね。
高級スポーツカーに乗っている方たちへのねたみが無いわけではありませんが、スポーツカーに乗るものとしてはそのクルマの性能を活かしてこそ価値があるのではないかと思っているんです。ですから、ちゃんとドライビングできるように乗り手自身のチューニング(トレーニング)を忘れたくないと思っています。

クルマをドレスアップ&モディファイするのは楽しいことではありますが、それでも他人の目を意識してするのは避けたいですね。外観の変更の多くは自己満足のため(空力などを考慮していることとは思いますが…)だと私は考えていますが、それならば自分が本当にやりたいことをやって欲しいと思います。
HE゙AT SPRINTの赤いフロントバンパーも賛否両論のことと思いますが、あんな風なスタイルも1度やってみたかったので、私としてはかなり楽しんでおります。さらに赤いホイールまで用意してありますから、この先が危ぶまれますが・・・。(汗)

強そうに生きていくよりも、本当に強くなるために・・・なんていう歌がありましたが、私はそんな風に生きていきたいと思っていますし、他の方にもそれをおすすめしています。
実は私も“カッコつけたがる人間”のひとりなんですが、どうせならば本当にカッコいい人間になりたいですから、目標に向かって努力を惜しまず続けていきたいと思っています。

スポーツカーといえど所詮は黄色いナンバープレートの軽カーに乗っているわけですから、巷の人たちから見てカッコいいと思われることはかなり少ないでしょうが、クルマに無理をさせない美しいドライビングで、ずっとカッコよく乗り続けていきたいものです。
もちろんオープンカーに乗るものとしてはドライバーのファッション(ウェア等)にも気を遣いたいものですが、人目を引くような派手さよりもドライビングしやすさを意識したカッコ良さが私は好みですね♪[2007.01.16]
■ストリートを存分に楽しめるスポーツカーのマフラー!!
左の画像は、かつてHE゙AT SPRINTに使用していたマフラーですが、1.5〜2年ほど前に使用していたものです。
「J-works製/Billマフラー」をベースとしてオリジナル加工(内部チューニングを含む)をしたもので、低速から高速域まで走りやすいフィーリングを得られますから、ストリート仕様のクルマ=スポーツカーには良い選択だと思います。

最近になってRSマッハさんから発売されたマフラーもJ-works製ですが、一見して「Billマフラー」をベースとして作られていますね。
それでもRSマッハさんらしく仕上げているあたりは、本当に良い製品になっているのではないかと思いますが、私としてはあの重そうなテールエンドは変更して欲しかったですね。

ビートにおいては、外径50mmのパイプを使用したストレート構造のマフラーでは排気ガスの抜けが良すぎると思いますから、このように管長を長く取る方法も悪くないと思っています。
そういう点からすると「無限製/ステンレスマフラー」は外径48.6mmのパイプを使用していますから、エキゾーストマニホールドの出口の内径を維持したままになり理想的なパイプサイズであると考えられますが、マフラーの構造から考えても管長が長すぎる感がありますから、他のスポーツマフラーと比べると高回転での伸びがイマイチになる?!かも知れませんね。

現在HE゙AT SPRINTに使用しているマフラー(単体重量=約6kg)も外径50mmのパイプを使用していますが、そこそこに管長を稼いでいますがストレート構造ゆえにあの長さでは抜けが良すぎてしまって、それまで使用していたROMでは燃料が足りなくなってしまったようでした。それでマフラーエンドに“排気抑制管”と名付けた内径を数ミリ細くするパイプを取り付けていたのですが、これだけでも結構乗りやすくなるものなんですよ。
その後はご縁があってオリジナルのROMを作っていただいたことで、その排気抑制管も必要なくなり、以前よりもパワフル&トルクフルになっています。抜けすぎるマフラーを使用すると、こうした『リセッティング』が必要になることもありますから注意したいものですね。

それと、マフラーまわりで問題なのは触媒とマフラーをつなぐエキゾーストパイプで、その出口部分は内径がかなり細くなっていますから、せっかく排気効率の良いマフラーを取り付けてもそれを活かしきれません。そこでこの部分には「スポーツマフラーコネクタ」等を使用して欲しいと思います。そうすることで若干抜けの悪いマフラーでさえもかなりフィーリングの改善できますから、ノーマルマフラーであっても効果が期待できるんですよ。
私のおすすめとしては、吸排気系のバランスを考えて「みつファンネル」との併用が良いと思います。

マフラーまわりだけを変更しても驚くほどのパワーアップを感じることはないと思いますが、吸気・排気系全体でのチューニングやROMチューンなどを組み合わせることで、エンジン本体に手を入れずとも十分に楽しめる仕様が手に入れられることと思います。
もともとビートのエンジンは出来が良いですし、エンジン本体に手を入れると耐久性が落ちる可能性もありますから、私としてはファインチューン程度が好ましいと感じています。それにミッドシップのスポーツカーとして楽しむならば、動力性能よりも運動性能を高めた方が楽しめますからねぇ。
HE゙AT SPRINTのように、ボディの剛性アップとサスペンションのレベルアップが何より好ましいチューニングだと思いますが、クルマ自体のレスポンスを上げるためにもエンジンマウントまわりのチューニングも忘れたくないですね。

それと、N1タイプのマフラーはリヤまわりの軽量化が効いて運動性能が向上するのはよく知られていますが、ストリートを楽しむスポーツカーに合っているとは思いません。サイレンサーの容量が小さいので音量も大きくなりますし、管長が短すぎるために峠などの上り坂でトルク不足を感じたり、アクセルをいったんオフにしてしまうとレスポンスが悪くなりますから、サーキット等をメインにするのでなければ管長の長いタイプをおすすめしたいですね。
先にあげた「RSマッハ製/R−1フルステンレスマフラー」は、私が使っていた「J-works製/Billマフラー」を軽量化・排気効率アップした製品だと考えていますが、このマフラーならばスポーツカーとして街乗りからサーキットまで存分に楽しめるマフラーではないかと考えています。
価格から考えれば「J-works製/Billマフラー」でも悪くないと思っていますが、もう少し手を入れたいですからねぇ。

私が使っていたマフラーのように、テールエンドを作り変えたり、フランジ内部のスムージング加工なども承りますので、マフラーの手配を含めた“自分だけのオリジナルマフラー製作”にも協力させていただきますので、お気軽に問合せいただきたいと思います。
特にHE゙AT SPRINTのようにリヤバンパーを短く切ったスタイルですと純正位置のマフラーエンドは違和感を感じてしまいますから、ちょっとだけカスタマイズするのが良いと思います♪[2006.12.28]
■あなたなら、クーペ?! それとも ロードスター?!
私の好みのクルマといえば「ロータスヨーロッパ」や「ランチアストラトス」や「フェラーリディノ」があげられますが、共通して言えることはコーナーリングを得意としているクルマということです。
これは決して“サーキットの狼”の影響とかではなく、クルマの動力性能よりも、ドライバーの技術が問われるコーナーリングをより楽しみたいと考えているからです。だからこそ、ミッドシップのスポーツカーが大好きなんです。

とはいっても裕福な生活をしているわけでない私にとっては、リーズナブルな「ロータスヨーロッパ」でさえも買えるはずがありません。過去にはMR2(AW)やスーパーセブン(シュペールマルタン)なども乗っていましたが、数年前にビートと出合ってからは・・・現在に至ります。

ブログでお伝えしましたが、もしビートにクーペとロードスター(オープンカー)の両方が存在したならば、私ならばきっとクーペを選んでいただろうと思います。それはどうしてかというと、ただ単にボディ剛性が高いからです。
もちろんスポーツカーらしいスタイリングも大切な要素なのでかっこ悪いクーペだったならば嫌ですが、ポルシェの「ボクスター」と「ケイマン」のような感じだったとしたならば、より高い運動性能を持つクーペの方がコーナーリングを楽しめることと思いますから、そちらを選んでいたことでしょう。

過去に私が乗っていたMR2(AW)とスーパーセブン(シュペールマルタン)の共通点は、ともにミッドシップ(フロントとリヤの違いはありますが)であることと、剛性の高いボディを供えていたことで、特にボディの良し悪しはコントロール性を大きく左右させますから重要なポイントだと考えています。しかしながらMR2(AW)については、とても魅力的なスポーツカーだったのですが、ちょっとトリッキーすぎる部分があって私には手に負えるクルマではなかったように思いますね。(汗)

その後に出合ったビートは、軽自動車ということで税金や通行料金等が安く済むとともに、タイヤやホイールなどたいていのパーツが一般的に安く手に入ることが嬉しいところで、維持管理が楽ですよね。それにホンダが作ったクルマらしく、スポーティで気持ちの良いエンジン・フィーリングもすごく良いです。
それでもスポーツドライビングとなるとミッドシップらしくない動きに“じれったさ”を感じて、いつの間にか私が思い描いたスタイルのHE゙AT SPRINTに進化させてしまった?!というわけです。


話は変わりますが、ライトウェイト・スポーツカーの代表ともいえる「ロータスエラン」にはクーペとロードスターがあり、そのどちらにも“クーペ”という言葉が使われていました。それは、屋根ありタイプ(ハードトップではない)の方を“FHC/フィックスドヘッド・クーペ”と呼んで、幌タイプの方を“DHC/ドロップヘッド・クーペ”と呼んでいましたが、スポーツカーを愛するロータスらしいお洒落なネーミング(=心遣い)ですよね。
どちらのクルマも走りを楽しむためのスポーツカーであることからクーペという呼び方をしていたようですが、個性的なバックボーンフレームを持つクルマだったからこそ、屋根があってもなくてもボディ剛性は変わらないという点が羨ましいところです。
この場合の私の選択としては、クーペではなくスピードスターを選びますね。なぜならばオープンカーの方が楽しいですし、幌をたたんでしまえばクーペよりも重心が下がるでしょうから、より高いコーナーリング性能を楽しめるかもしれませんものね。
ちなみに「ロータスエラン」の場合は、FHC(クーペ)よりもDHC(ロードスター)の方が少しだけ軽いんですよ。

HE゙AT SPRINTではクーペ並みのボディ剛性を得るために補強フレームをたくさん追加しており、重心を下げるために屋根(幌)どころかフロントガラスさえも取り去ってしまって、さらには軽いボディを作るために走りに関係ないものを徹底的に取り去ってしまった・・・というわけなんです。
軽いといっても660kg程度の車両重量がありますから、徹底して軽量化して作り上げたビートと比べると実はあまり差がないんですよ。それどころか私の体重分を考えるとトータル的には私の方が重くなっているかもしれません?!が、低重心であることと高いボディ剛性を持っていることは健在ですから、ドライビングの楽しさという点ではどんなビートにも“負けない魅力”を持っているのではないかと思います。

私のようなバカな真似?!はおすすめしませんが、縁あってビートと出合った方には“ミッドシップ・スポーツカー”として楽しめるクルマに乗っていただきたいですし、それを応援したいと思っております♪[2006.05.20]
■車高を下げるとカッコイイのだけれど・・・?!
いわゆる“ローダウン”というスタイルが大好きな私なんですが、レースカーのように低く構えた姿は本当にカッコイイものですよね。
それでも、実用性や走行性能の両方を考えたときには、いろいろと問題があるようです。それを少し考えてみました。

ローダウンとは車高を落とすこと(≒シャコタン?!)なんですが、ただ単に車高を落とすと静止状態でもサスペンションが沈み込んだ状態になってしまうので、それだけでもアライメントが変化してしまいます。
なので車高を落とした場合には、アライメントの調整をするべきですね。

またサスペンションが沈み込んだ状態になるということは、ロアアームの角度が水平以上に上がった状態になってしまうので、ストロークするたびにタイヤが左右に動きやすくなることになります。
これはロアアームの付け根(支点)の位置が変わらず、ストロークする部分が弧を描くように動いてしまうからですが、ローダウンしたクルマが道路のわだちなどにハンドルを取られやすくなるのはこのためなんです。

それとともに問題なのがロールセンターが上がってしまうことで、これによって車高を落とす前と同じようにロールている状態でも、サスペンションのストローク量が増えてしまうという結果になり、結果的にはロールしやすくなってしまうことになります。
それを解消するためのパーツも売られていますが、すべてのクルマにそれが使用できるわけではありません(タイロッドやコントロールアームの取付位置が問題となります)ので、上がってしまったロールセンターは下げられない!! というのが現状のようです。

さらに、このローダウンによって起こる最も大きな問題は、“バンプステア”が強くなるということです。これによりサスペンションがストロークした場合のアライメント変化が大きくなるので、曲がりにくくなってしまうことがあります。

これらの問題点をできる限り小さくするためには、クルマをロールしにくくする(≒サスペンションをストロークしにくくする)のが適当な方法とも言えますから、車高を下げる場合にはある程度バネレートを上げるしかないということになります。
市販の「ローダウンスプリング」のバネレートが少し高く設定されているのはこのためで、少なくともダンパーが本来の性能を有している場合にのみ使用できる!! ということを忘れてはいけません。そうでなければ、乗り心地だけでなく、走行性能さえも下げてしまうことになりますからね。

車高を落としたスタイルはとてもカッコイイと思えるのですが、それでも自分の乗り方や使い方に合わせたセッティングをする必要がありそうです。特にハイグリップタイヤを履いている場合はかなりロールしやすくなりますから、それを考えたバネレートやアライメントにしなければならないということになります。
つい先日に少しだけ車高アップしたHE゙AT SPRINTも、そんな理由から車高を少し見直したわけなんですが、クルマを活かす、サスペンションを活かす、タイヤを活かす・・・ということは難しいものですよね。[2006.04.22]

【バンプステアとは・・・】
サスペンションが沈み込んだときに、ドライバーの意思により忠実にコーナーリングするように設計されたアライメント変化で、現在のほとんどのクルマに使われているセッティングです。
ステアリングを切ると荷重はフロント側に移ってフロントサスペンションが沈みます。それでフロントタイヤのグリップは増し、ドライバーの意思以上のコーナーリングフォースが発生します。そこで、フロントサスペンションが沈むことと連動して、トーが若干ながらアウト方向に変化するのです。
これによって、ドライバーの意思以上に曲がろうとするクルマを微妙に曲がりにくくすることで、ちょうど良くコーナーリングできるように“サスペンション自体が補正してくれる”メカニズムなんです。
■スポーツカーのセットアップについて考えてみよう!!
峠やサーキットでドライビングすることは、スポーツカーに乗るものにとっては大きな楽しみに違いありませんが、より安全に楽しむという点からすればやはりサーキットが最適だと思っています。
しかしながら、サーキット走行だけに合わせたセットアップでは街乗りが少し辛くなりますから、自分の走り方・楽しみ方に合わせたセットアップにする必要がありますよね。

スポーツカーとして乗るためには、いろいろな箇所の補強や強化が必要になりますが、もっとも必要だと考えられるのがボディではないかと思います。
もともとは一般道を普通に走れるように作ってあるのが市販車ですが、それに太いホイールやハイグリップなタイヤを履かせただけでボディにかかるストレスは大きくなるのにもかかわらず、ハイスピードでのコーナーリング等が可能になるためにボディにかかるストレスは加速度的に大きくなりますから、ボディの強化は必須になることと思います。

それでも、ボディの強化=剛性アップをしただけで速く走れるようになるわけではありません。もっともクルマの運動性能を左右させるのはサスペンションだと思いますが、そのサスペンションを活かすのがボディの剛性であると考えられます。
当然のことながらノーマルのボディに固いスプリングのサスペンションを取付ければ、サスペンションが動くとともにボディがねじれ、近い将来にはボディ自体に大きなダメージが残ることも考えられますが、それ以上にサスペンションの性能を活かしきれないことが残念に思われます。
ビートやAZ-1・CARAのようなミッドシップ・スポーツカーの最大の利点は、ミッドシップレイアウトによる恩恵だと考えられますが、そのひとつが抜群な運動性能にあると思います。それを最大限に発揮させるためには“ボディとサスペンションのセットアップ”が何よりも大切になるところなんですよね。

サスペンションは乗り心地を左右するものでもありますから、速く走りたいからといってただ単に固くするのではなく、自分の走り方・楽しみ方に合わせてより良い選択をしたいものです。
サーキット走行に的を絞るならばバネレートをかなり高く設定する必要がありますが、普通は街乗りやツーリングにも使っていることでしょうから、少しあいまいな言い方ですが“フレキシブルに走れる”ようにした方が良いのでは!?
ビートで言うならば「フロント:4K+リヤ:6K」あたりが適当(少し固めではありますが)ではないかと思いますが、それでもタイヤがハイグリップラジアルタイヤでなければ私としては「フロント:3.5K+リヤ:5K」なんていう組み合わせも捨てがたいと思っています。
これらはあくまでも目安のバネレート設定ですが、好みによりバネレートを変えてみたり、強化スタビライザー等を組合わせることで、より自分に合ったセッティングが得られるのではないかと思います。ただし、このように自由にバネレートを選ぶためには「車高調整式サスペンション」が必要不可欠になりますが、より自分の求めるスタイルに近づけたいと思うならば決して悪くない(高価ではない)選択だと思います。
それでも街乗り+たまにワインディングを楽しむことをメインとしている方には、純正形状のサスペンションの方が使いやすいことは言うまでもありません・・・ね♪

そして気になるのがタイヤの選択ですが、最近になって思えるのが『タイヤが走りを決めてしまう?!』ということです。確かにどんなタイヤを履いていても同じように走ることは不可能ではないと思いますが、その楽しみ方(感じ方)は大きく異なります。ましてや技術的に未熟な人間にとってみれば、スポーツ性能の低いタイヤほどクルマのコントロールが難しくなります(これはこれで良いトレーニングになると思いますが、悪い癖を身につけてしまうこともあります)から注意したいものです。
私なんかがそれを言える立場(技量)ではありませんが、走りを優先したハイグリップラジアルタイヤがよりシャープな走りを実現させてくれるとともに、よりコントローラブルな性能を持っていることで、さらに高い次元のドライビングができるようになることが何よりも嬉しいところだと思っています。それにサーキット走行などにおいては、普通のスポーツラジアルタイヤに比べて偏磨耗しにくいこともありがたいことですよね。
それでも、タイヤのグリップだけに頼りきった走り方はスポーツカーの楽しさを損ねることもありますから、最初からハイグリップラジアルタイヤを履くのではなく、自分の走りに合ったレベルのタイヤを選んで欲しいと思っています。

サーキットを走り始めて1年経ちましたが、まだまだ“初心者マーク”が取れたとは言えない私です。この1年はクルマの進化よりもドライバーの進化の方が大きかったと思っていますが、さらにクルマのセットアップの重要さも感じているんですよ。
幸いなことにHE゙AT SPRINTはどこでも走れるスポーツカーとして作ってありますので、サーキットでも十分に楽しめる性能を有するクルマであることは間違いありませんが、それゆえにクルマのセッティングをないがしろにしています。(笑)
よりスポーツカーらしいドライビングを楽しみたいと思うならば、タイヤ選択を含めたトータルなセットアップを忘れてはいけませんよね♪[2006.04.06]
※楽しむ方法はひとつだけではありませんから、自由に楽しみましょう。